2006 Fiscal Year Annual Research Report
発症前メチルマロン酸血症の遺伝子スクリーニングおよび良性亜型の原因遺伝子単離
Project/Area Number |
18591137
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
坂本 修 東北大学, 病院, 助手 (20333809)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
呉 繁夫 東北大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (10205221)
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Keywords | メチルマロン酸血症 / コバラミン |
Research Abstract |
メチルマロン酸血症はメチルマロニルCoAムターゼの機能低下による代表的な有機酸代謝異常症であり、わが国での頻度は約10万人に一人と先天代謝異常症の中では比較的頻度が高い。メチルマロン酸血症はメチルマロニルCoAムターゼ自体の異常とコバラミン合成系の異常に大別される。 タンデムマスによる新生児スクリーニングの普及とともに、軽症型メチルマロン酸血症が今後見つかってくることが考えられる。この際に軽症型のなかには良性メチルマロン酸血症と分類される一群があり、これの本態がいまだ不明で本当に冶療を要しないものかが判然としない。本研究では軽症・良性メチルマロン酸血症に関しメチルマロン酸血症発症にかかわる遺伝子の検索をとおして病態を解明し、さらに冶療の要・不要に結びつけようとするものである。 全国より依頼のあったメチルマロン酸血症の患者検体より、臨床像および尿有機酸分析でメチルマロン酸の排泄が認められるものの典型例より少ない10例について軽症・良性型とした。これらに関しメチルマロニルCoAムターゼ遺伝子(MUT)、コバラミン合成系の異常として既に単離されているMMAA、MMAB、MMACHC遺伝子の塩基解析を実施した。結果として有意な塩基置換は認められなかった。 また本研究による副次的に集まった典型例に関しMUT遺伝子の変異解析を行ったところ日本人患者に特有の変異スペクトラムを見出したので発表した(J Hum Genet 52:48-55:2007)。 今後、メチルマロン酸の代謝に関わる他の遺伝子(メチルマロン酸エピメラーゼなど)の解析を計画している。
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