2006 Fiscal Year Annual Research Report
児童虐待の世代間伝達防止のための小児及び育児中の家族レジリエンスに関する研究
Project/Area Number |
18591145
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
関 秀俊 金沢大学, 医学系研究科, 教授 (60171328)
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Keywords | レジリエンス / ストレス / 育児不安 / セルフ・エスティーム / 中学生 / 健康統制観 |
Research Abstract |
1.2,988人の中学生を対象に家庭及び学校での日常生活におけるストレッサーとストレス反応の状況を調査した.因子分析により問題解決能力、感情の共有と制御、周囲からの支援、安らげる家庭の4因子がレジリエンスの構成因子として抽出できた.さらにこれらの因子がレジリエンスとなりストレス反応を軽減していることが明らかになった. 2.保育園へ子どもを預けている母親956名を対象に、育児行動におけるレジリエンスの構成要因検討した.肯定的育児感情と育児困難性の尺度得点分布の組み合わせで母親を4群に分類し、レジリエンスの構成要因について検討した.育児困難性が高く、育児肯定感が低いCタイブと、同程度に困難性は高いが肯定感も高いBタイプを比較することで、家庭の経済状態に不満がないこと、母親の原家族との良好な関係、夫と地域のサポート、状況分析能力・心の強さ・チャレンジ精神などの母親の心理行動特性、さらに仕事に対する肯定感などが育児場面でのレジリエンスとなっていることが明らかになった. 3.中学・高校生の思春期の発達段階に対応した効果的な歯科保健教育を考えるために、中学生462名と高校生342名を対象に、生徒の歯科保健行動と、健康統制観(HLC)、セルフ・エスティームの影響を検討した.積極的歯科受診態度をとる群では、自律的HLCは高く、外的HLCは低く、またヘルスエステイームは高い傾向にあった.自律的HLCは、母親や学校での指導と正の相関が示された.
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Research Products
(2 results)