2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18591150
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
酒井 規夫 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (30314313)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷池 雅子 子どものこころ分子統御機構研究センター, 特任教授(常勤) (30263289)
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Keywords | サリドマイド / ロバーツ症候群 / 催奇性因子 |
Research Abstract |
本年度はまず、in vitroで培養細胞を用いたサリドマイドの下流遺伝子を検索する準備を行った。培養皮膚線維芽細胞、COS1細胞を用いて、サリドマイドを数種類の濃度において添加し、2-4日間培養後、細胞内RNAを抽出する条件、方法を検討した。このRNAを用いて、標的候補遺伝子の発現レベルを検討した。発現量の検討に際して半定量PCR法、real time PCR法を試して、鋳型のDNA量の検討、また結果の再現性を試し、real time PCR法の方が適していると考えられた。候補遺伝子としてロバーツ症候群のESCO2について検討したが、検討した条件では明らかな変化を認めなかった。TBX5,NIPBL遺伝子に対する影響については現在検討中である。また、cDNAマイクロアレーを用いてサリドマイドで発現に影響の出る遺伝子の検索を網羅的に行うために、RNA量、負荷条件について検討実験を行った。来年度はこの条件で回収したRNAをもちいてcDNAマイクロアレーで発現レベルの変化する候補遺伝子の検索を行う。 またin vivoでの妊娠マウスにおけるサリドマイドの負荷実験については、同様にサリドマイドの負荷条件を変えて、新生児マウスの影響を観察したが、マウスにおいては感受性が人にくらべてかなり弱く、症状発現を来す負荷量の決定が困難であることが判明した。来年度は負荷条件を更に検討するか、臨床症状に影響していない条件での、発現量の変化する遺伝子の検索を行うことの意義について検討する。
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