2006 Fiscal Year Annual Research Report
川崎病の病因解明と新しい効果的な治療法の開発:分子遺伝学的基盤の検討
Project/Area Number |
18591166
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
石井 正浩 北里大学, 医学部, 教授 (90222950)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 純人 北里大学, 医学部, 助手 (40365151)
中畑 弥生 北里大学, 医学部, 助手 (20306591)
牟田 広実 久留米大学, 医学部, 助手 (40343694)
家村 素史 久留米大学, 医学部, 助手 (30399175)
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Keywords | 川崎病 / 冠状動脈瘤 / 免疫グロブリン / 分子遺伝学的基盤 / マイクロアレイ / ステロイド療法 / TNF-α / 抗サイトカイン療法 |
Research Abstract |
分子遺伝学的基盤に基づく新しい効果的治療法の開発 我々は、川崎病急性期において、免疫グロブリン治療が効きにくい群を臨床データーにより予測することが可能な事を証明し、特異度80%鋭敏度79%の予測スコアを開発した(J Pediatr、2006)。免疫グロブリン治療抵抗軍と治療反応群のサイトカイン関連遺伝子発現をマイクロアレイ法で検討した。これらの遺伝子発現は臨床的予測スコアと密接な関連があることが判明した。また、免疫グロブリン治療抵抗軍に対して、再治療法としてのステロイドパルス療法が有効なことを証明し、2006年の日本川崎病研究会で発表した。これらの群に対して、初期治療として免疫グロブリン製剤とステロイドパルス療法を併用する新しい治療法を開発した。また、これらの治療抵抗群の遺伝子発現をマイクロアレイ法を用いて解析中である。また、治療法による遺伝子発現の違いもマイクロアレイ法で解析中である。川崎病急性期は、サイトカインが高値になり、サイトカインストリームの状態となる。この様な状態に対して抗TNF-α阻害剤であるインフレマキシマブを川崎病の免疫グロブリン治療抵抗例に対して用いて良好な結果を得た。この抗サイトカイン療法が、サイトカイン関連遺伝子の発現に与える影響をマイクアレイ法を用いて検討中である。現在、各々の療法が遺伝子発現における効果を解析中であり、それぞれの個体にあった治療、つまりテーラーメイド治療を開発中である。
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Research Products
(7 results)