2006 Fiscal Year Annual Research Report
インフルエンザ脳症・脳炎患児の脳脊髄液中の発現蛋白におけるプロテオミクス解析
Project/Area Number |
18591171
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
藤野 修 日本医科大学, 医学部, 教授 (50173448)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅野 健 日本医科大学, 医学部, 助教授 (70277490)
川上 康彦 日本医科大学, 医学部, 講師 (80234029)
桑原 健太郎 日本医科大学, 医学部, 助手 (20307911)
羽鳥 誉之 日本医科大学, 医学部, 助手 (40318522)
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Keywords | 脳炎 / 脳症 / 髄液 / インフルエンザ / プロテオミクス / 痙攣 |
Research Abstract |
(1)インフルエンザ脳症・脳炎、熱性痙攣の診断 1)インフルエンザ脳症・脳炎:インフルエンザ脳炎・脳症の診断は臨床症状、臨床検査、MRIなどの画像診断をもとに行った。2)熱性痙攣:熱性痙攣に関しては単純型と複雑型熱性痙攣においてその髄液中の蛋白質発現の差異についても検討した。3)インフォームドコンセントが得られ、解析を行った患児はインフルエンザ脳炎・脳症5例、インフルエンザ以外の脳炎・脳症6例、複雑型熱性痙攣20例、単純型熱性痙攣10例であった。 (2)プロテインチップ・システムによる蛋白発現プロファイルの作成: 痙攣をおこした患児、インフルエンザ脳症・脳炎患児、インフルエンザ以外の原因で発症した脳炎・脳症患児の脳脊髄液を陽イオン、陰イオンのプロテインチップを用いてpH4.5,pH6,pH8の条件下において蛋白発現解析を行った。統計解析はプロテインチップのBiomarker wizardと専用解析ソフトであるCiphergen Expressを用いて行った。得られた結果をvalidateするためにもう一回3ヵ月後に検討を行った。コントロール用の標準ペプチド、標準蛋白を用いてキャリブレーションを行い溶血などによるアーチファクトの出た検体を測定から除いて検討したところ、得られた波形は2回の検討でほぼ同様な波形が得られ、プロテインチップによる質量解析により安定した結果が得られることがわかった。現在、各疾患群に特異的なピークを検討している。今後、目標とするピークに対して蛋白同定をペプチドマッピングなどを用いて行う予定である。
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