2008 Fiscal Year Annual Research Report
脳機能イメージングを用いた軽度発達障害児の病態解明と治療法に関する研究
Project/Area Number |
18591172
|
Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
松石 豊次郎 Kurume University, 医学部, 教授 (60157237)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 裕史朗 久留米大学, 医学部, 准教授 (90211630)
森田 喜一郎 久留米大学, 高次脳疾患研究所, 教授 (20140642)
津田 彰 久留米大学, 文学部, 教授 (40150817)
石橋 正敏 久留米大学, 医学部, 教授 (20168256)
|
Keywords | 小児科学 / ストレス / 脳神経疾患 / 臨床 / 脳機能イメージング |
Research Abstract |
我々は、非侵襲的脳機能計測のため、近赤外線トポグラフィーを用いて、学童児のテレビゲーム中の脳血流代謝の測定法を確立し脳血流パターンが成人と異なる事を報告した(Nagamitsu S,Matsuishi T, Brain Dev, 2006)。今回、神経性無食欲症では課題施行時の脳血流パターンが健常児と比べ異なる事を発見し報告中である(Brain Dev 2009, in press)。またアイマークレコーダーを用い、小児期〜成人までの視覚認知機能の発達特徴を確立し報告した(Brain Dev 2009 in press)。MRIおよびSPECTを用いSPM(statistical parametric mapping)で定量的に解析しミトコンドリア脳筋症でその有用性を報告した(Nishioka, Brain Dev, 2008)。さらに、新生児期のMRIのFlair画像は就学期の神経発達予後と相関する事も明らかにした(Iwata S, Matsuishi T, Int J Dev Neurosci, 2008)。 Strength and Difficulties Questionnaire (SDQ)を、4-12歳の日本の子供2899人で基準値を作成し、その有用性を報告した(Matsuishi T, Brain Dev 2008)。SDQは子ども達の苦手な面だけでなく、良い行動面を評価する事が含まれているため社会性を含む発達評価に役立つ。世界の40カ国以上で使用されており、これを使用する事で子どもの精神・心理の国際比較も可能である。またSDQを用いて、注意欠陥多動性障害と高機能自閉症の特徴を分析し、投稿中である。また発達障害児は、夜間の入眠時刻が遅く、総睡眠時間が短い事を今までに証明してきた。唾液中のメラトニンと血中の相関を、ELISAを用いた測定系で確立し、治療前後のメラトニン、コーチゾールの変動をチェックできる系を確立である。
|