2008 Fiscal Year Annual Research Report
唾液のプロテオーム解析によるシェーグレン症候群の病因・病態に関わる蛋白質の同定
Project/Area Number |
18591182
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
冨板 美奈子 Chiba University, 大学院・医学研究院, 助教 (60344991)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下条 直樹 千葉大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (40221303)
河野 陽一 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (60161882)
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Keywords | シェーグレン症候群 / プロテオーム / 若年 / アガロース電気泳動 |
Research Abstract |
シェーグレン症候群(SS)の病態を明らかにするために、より発症に近い若年発症患者の唾液と健康人の唾液のプロテオーム解析おこない、両者の相違から病因・病態にかかわる蛋白を同定することを目的とする。過去2年間の研究から、プロテオーム解析の方法としてはアガロースニ次元電気泳動が最も適していると考えられた。アガロースニ次元電気泳動法で解析をするにあたり、健康人の唾液を用いて、採取時間、食事との関係、遠心条件の設定を行った。唾液の日内変動、食事との関係から、食後2時間、午後3時の検体を採取することとした。3回遠心したそれぞれの上清と沈殿物を泳動して、spotの多く認められる1回目の沈殿物及び3回目の上清をサンプルとした。予備実験より定めた条件の下で、原発性SS患者5名、年齢と性をマッチさせた健康人5名の唾液を採取した。上記方法で得た上清と沈殿について、タンパク量を統一して、アガロースニ次元電気泳動を施行した。泳動後のゲルをCBB染色、銀染色してspotを比較したところ、健康人に比しSS患者の唾液中に多く認められるspotが合計で6つ認められた。ゲルよりspotを切り出してシークエンスし、web上のデータベース(uniprot)をサーチしたところ、1つは同定できず、残りの5つのうち、1つは単独の蛋白で、2つずつが同じ蛋白由来のペプチドと想定された。このうち1つは候補蛋白が1つであったが、もう1つは2つの蛋白が候補としてあげられた。現在これら3つの蛋白についてwestern blot法で同定を進めている。
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