2007 Fiscal Year Annual Research Report
小児白血病の骨髄血管内皮細胞の発現遺伝子のマイクロアレイ法による解析
Project/Area Number |
18591193
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
岡本 康裕 Kagoshima University, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (30398002)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 嘉文 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20260680)
田邊 貴幸 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (80444892)
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Keywords | 血管内皮 / 白血病 / マイクロアレイ / 遺伝子発現 / 小児 / フローサイトメトリー |
Research Abstract |
平成19年4月から平成20年3月までに、鹿児島大学小児科で新規に白血病を発症した9例(急性リンパ性白血病5例、急性骨髄性白血病4例)および前年度から治療を継続している9例(急性リンパ性白血病7例、急性骨髄性白血病1例、若年性骨髄単球性白血病1例)の計18例を対象に今回の検討を行った。全例で静脈麻酔を行いつつ腹臥位にて、腸骨から骨髄穿刺によって骨髄細胞を採取した。採取した骨髄細胞を、FCSを含むRPMI培養液で希釈した後、Ficollを用いた比重遠心法によって、単核球層に含まれる細胞を分離した。血管内皮に特異的に発現する蛋白に対する抗体(抗CD62E抗体)と反応させた。フローサイトメーターによって血管内皮細胞をソーティングし、純化されたCD62E陽性の血管内皮細胞から、Acid guanidinium-Phenol-Chloroform法を応用したキットを用いてRNAを抽出した。得られたaRNAを断片化し、精製・濃縮した。また純化前の骨髄細胞において、CD62E陽性の割合と、CD62E陽性の血管内皮に発現する機能蛋白(血管新生はCD13、接着因子はCD54とCD106、ニッシェに関するCD133)をフローサイトメトリー法で検討した。これまでのところ、18例中13例が無病生存し、7例が現在も治療中である。寛解期において0.5+/-0.5%の細胞がCD62E陽性細胞であった。臨床経過と発現遺伝子との関係に関する検討は治療が終了した時点で行う予定である。
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