2006 Fiscal Year Annual Research Report
SOCS遺伝子抑制によるRSV感染症の新たな治療法確立の検討
Project/Area Number |
18591196
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
橋本 浩一 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (50322342)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細矢 光亮 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (80192318)
橋本 優子 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (60305357)
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Keywords | RSV / SOCS / 免疫染色 |
Research Abstract |
研究初年度は(1)正常肺におけるSOCSの発現、(2)肺でのsiRNAの取り込みについて検討した。 (1)正常肺におけるSOCSの発現。 マウスの正常肺組織を用いて、SOCS-1、SOCS-3の発現について免疫組織学的に検討した。パラフィン包埋した肺標本を抗SOCS-1抗体、抗SOCS-3抗体を用いて染色した。線毛上皮、非線毛上皮を問わず細気管支上皮ではSOCS-1、SOCS-3の陽性シグナルが認められた。しかし、肺胞気管支、また扁平上皮化生を認める主気管支レベルでのSOCS-1、SOCS-3のシグナルは観察されなかった。RSV感染後のSOCS-1、SOCS-3の発現についてはRNAレベル、蛋白レベルで解析中である。 (2)肺でのsiRNAの取り込みについて。 蛍光(Cy3)標識したsiRNAを用いsiRNAの肺組織への取り込みについて検討した。全身麻酔したマウスに500nMのCy3-siRNA100ul(50pmol)を鼻より自発呼吸により吸飲させた。投与4時間後、24時間後に肺を摘出し、パラフィン包埋した肺標本を用いsiRNA取り込みの局在、siRNA投与の際の遺伝子導入薬存在の必要性、蛍光シグナルの持続時間について蛍光顕微鏡を用い検討した。siRNAの蛍光シグナルは全肺野の80%に認められ、局在としては気道上皮、肺胞上皮に観察された。また遺伝子導入薬を用いなかった場合、投与4時間後に蛍光シグナルは認められたが非常に微弱であった。一方、蛍光の局在は遺伝子導入薬存在の有無には関係なかった。さらに、遺伝子導入薬を用いた場合siRNA投与24時間後も蛍光シグナルは認められ、遺伝子導入薬を用いなかった投与4時間後より強いシグナルが観察された。
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