2008 Fiscal Year Annual Research Report
難治性小児白血病におけるアポトーシス抑制蛋白SURVIVINの発現機構の解明
Project/Area Number |
18591201
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
黒澤 秀光 Dokkyo Medical University, 医学部, 准教授 (10205239)
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Keywords | survivin / アポトーシス / 急性白血病 / E2A-HLF / t(17;:19) / apoptosis inducing factor |
Research Abstract |
(1)Survivinのアポトーシス抑制機構の解明 t(17;19)^+ALLはこの転座により生じるキメラ転写因子E2A-RLFがアポトーシスを抑制して白血病化する。我々はこのアポトーシス抑制はE2A-HLFの下流遺伝子survivinが関与することを証明している。この機序を検討した。Survivinはミトコンドリア局在しているアポトーシス誘導因子Apotosis Inducing Factor(AIF)の核内移行を阻害する。そこで、AIF knockdownを用いて実験を実施した。AIFのsh-RNAを作成し、白血病細胞株は浮遊細胞のため導入率が悪くレンチウイルスベクターを用いた。t(17;19)^+ALLにsurvivinのドミナントネガティブ変異(surviving(dn))を導入したt(17;19)^+ALL/surviving(dn)細胞株のAIFをknockdownした。コントロールの細胞株ではsurvivin(dn)を誘導するとアポトーシスを生じるが、AIFをknockdownした細胞株ではアポトーシスが著明に抑制された。以上の結果はt(17;19)^+ALLにおいてsurvivinがAIFのアポトーシス機能を抑制していることを証明している。 (2)t(17;19)^+ALLにおいてsurvivinはcaspase非依存性アポトーシスを抑制することの証明 AIFのアポトーシス誘導はcaspase非依存性である。t(17;19)^+ALL/survivin(dn)細胞株にpan-caspase inhibitor, z-VAD-fmkを添加後にsurvivin(dn)を誘導したところアポトーシスは一部しか抑制されなかった。 以上の結果はt(17;19)^+ALLにおいてE2A-HLFがsurvivin-AIFという分子によりcaspase非依存性にアポトーシスを抑制していることを証明した。
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Research Products
(4 results)