2009 Fiscal Year Annual Research Report
水痘帯状疱疹ウイルス感染症におけるNatural Killer細胞の役割
Project/Area Number |
18591205
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
寺田 喜平 Kawasaki Medical School, 医学部, 准教授 (50172094)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻田 聡子 川崎医科大学, 医学部, 講師 (40309555)
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Keywords | 水痘帯状疱疹ウイルス |
Research Abstract |
【目的】リンパ球に水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)感染48時間後、FACSするとリンパ球が小球化を起こすことが判明した。今回、主にそのクラスターがVZVに感染しているのかを検討した。 【方法】水痘の既往歴をもつ成人から末梢血単核球(PBMC)を分離した。VZV Oka株と48時間インキュベーション後、BD FACSAriaでそのクラスターと元のクラスターから約12x10^4個のリンパ球をソーティングした。VZVgBをターゲットにしたプライマーでABI PRISM 7700を使用してVZV DNAとRNAasePを定量した。 【結果】VZV/RNAasePコピー数の比は、有意に(P<0.01)小球化したクラスターに高く、VZVに感染していることが判明した。またさらに7-AADでソーティングし、生細胞と死細胞に分けて比を検討したところ、有意に(p<0.01)生細胞にVZVに感染していた。 【考察】我々は、以前水痘に感染すると急性期にNK細胞が減少していることを報告した。また最近では、life-threateningな重症水痘感染5例において急性期CD56NK細胞が消失し、回復と共に戻ってきたとの報告があり、関連性が示唆される。NK細胞の中でもCD56に細胞親和性が高く、この細胞がNK細胞であるか現在検討中である。
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