2006 Fiscal Year Annual Research Report
酸塩基平衡を調節する腎集合管及び間在細胞における一酸化窒素の新しい役割の解明
Project/Area Number |
18591206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
渡邉 聖二 産業医科大学, 医学部, 非常勤医師 (90309964)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
筒井 正人 産業医科大学, 医学部, 助教授 (70309962)
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Keywords | 一酸化窒素(NO) / 皮質集合管(CCD) / アシドーシス・アルカローシス / DAF-FM / DA・αIC・βIC・主細胞 / 各NO合成酵素欠損マウス / 各NO合成酵素欠損マウス |
Research Abstract |
一酸化窒素(NO)が腎臓の尿細管、皮質集合管(CCD)でアシドーシスおよびアルカローシス環境刺激つまりPH変化で産生されるかどうか調べた。マウスから腎臓を摘出し実体顕微鏡下でCCDを単離、CCDが安定したところで基底膜側からNO蛍光検出用試薬Diaminofluorecenin-FM diacetate(DAF-FMDA)をloading,wash out後,pH7.4でincubateし一定時間経過したところでpH6.8もしくはpH7.5のincubation solutionに変更した。培養液変更後、蛍光顕微鏡で観察した。pHの安定、DAFの使用濃度に問題が残るがアシドーシス環境下でNO産生が示唆される所見を得ることができた。その後、αIC,βIC,主細胞マーカーとしてそれぞれAE1,PNA,AQ2抗体を用い,2重染色を行った。現段階ではαIC,βICの両細胞からではなく主細胞からの産生を疑わせる所見を得た。しかし、腎臓での酸塩基平衡にはαIC,βICの両細胞が関係しており、この点についてはさらなる検討が必要だと思われる。今後はpHの安定、DAFの使用濃度安定後、NO合成酵素欠損マウス(シングルNOS-KOマウスおよびトリプルNOS-KOマウス)を用い各CCDで同様に行う。また、実際に主細胞がNO産生をしているとしたらαIC,βICの両細胞にどのように影響するのかMicroperfusionを使用しCCDを蛍光レイシオイメージングシステムでリアルタイムに観察・計測する予定であるが、尿細管の単離など手技的な問題とシステムの安定に時間を要する。
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