2006 Fiscal Year Annual Research Report
慢性活動性EBウイルス感染症の病態解明に関する研究
Project/Area Number |
18591207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido Institute of Public Health |
Principal Investigator |
岡野 素彦 北海道立衛生研究所, 感染症センター微生物部, 部長 (50261300)
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Keywords | 慢性活動性EBウイルス感染症 / EBウイルス関連抗原 / 免疫学的解析 |
Research Abstract |
研究代表者らが作成した診断基準(Amer J Hematol,80:64-69,2005)を用い、慢性活動性EBウイルス(EBV)感染症患者の検討を行い、以下の結果を得た。1、PCR法を用いた末梢血単核球および組織(主にリンパ節)におけるEBVゲノムの同定は、全例陽性であった。末梢血単核球でのコピー数は著しく増加していた。2、EBVゲノム陽性細胞における潜在EBV関連抗原の発現では、EBV-determined nuclear antigen(EBNA)-1およびlatent membrane proteins(LMPs)をみた。また、主な感染細胞は、NK細胞あるいはT細胞であった。3、これらの細胞では、EBV増殖関連抗原(viral capsid antigenおよびearly antigen)の発現を認めなかった。4、末梢血および組織では、特異な染色体異常を認めなかった。5、自然末梢血単核球培養系では、前記2の抗原発現が、経時的に減少した。6、IL-2添加末梢血単核球培養系では、主に前記2の抗原発現の経時的増加を認め、EBV陽性細胞株を樹立した。7、脾帯血単核球との混合培養では、株化は認められなかった。なお、対照としたEBV抗体陽性健康人では、末梢血単核球におけるEBVゲノムを認めなかった。自然末梢血単核球培養、臍帯血単核球との混合培養でもEBV陽性細胞株は樹立されなかった。加えて、主な免疫学的解析では、対照としたEBV陽性既感染健康人ではいずれもGranzyme B、IL-12、インターフェロンーガンマの発現を伴うEBV特異的細胞障害性Tリンパ球およびNK細胞活性を認めたが、患者では、Granzyme Bの発現は低下し、NK細胞活性も低値であった。
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Research Products
(12 results)