2006 Fiscal Year Annual Research Report
動脈管における膜電位依存性カリウムチャンネルの酸素感受性に関する基礎的研究
Project/Area Number |
18591226
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
中西 敏雄 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (90120013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽山 恵美子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00349698)
松岡 瑠美子 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (50120051)
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Keywords | 血管平滑筋 / 動脈管 / 酸素 / カリウムチャンネル / イオンチャンネル |
Research Abstract |
新生仔動脈管や肺動脈に主に発現する電位依存性TKチャンネルαサブユニット(KTv1.5)およびβサブユニット(Kvβ1.2)を血管平滑筋細胞やヒト胎仔腎細胞(HEK293)に導入するために、2遺伝子を同時に発現させられるpIRESベクターを用いて単一および同時に発現する哺乳動物発現コンストラクト(C末にタグペプチドを添付)を作製した。 これらのコンストラクトを用いてKv1.5およびKvβ1.2をHEK293に発現させ、抗タグ抗体を用いて免疫共沈しWesternブロット法で検討した。Kv1.5は分子量300〜400kDa、95kDaおよび9OkDaを示したことから、翻訳後修飾をされている可能性が強い。また、Kvβ1.2は分子量45kDaが主であるが、わずかに低分子量のKvβ1.2も発現しており、やはりなんらかの翻訳後修飾を受けている可能性が示された。なお、この免疫沈降法によりKv1.5およびKvβ1.2は共沈することを明らかにした。さらに免疫蛍光染色しレーザースキャン共焦点顕微鏡を用いてKv遺伝子を導入したHEK293におけるKv1.5およびKvβ1.2の細胞内局在を観察したところ、Kv1.5は主に細胞膜上に分布し、Kvβ1.2は細胞質に分布するが、共発現するとその分布は一致し主に細胞膜上に局在するようになることを明らかにした。 酸化剤を用いた実験として、膜透過性酸化剤(t-BHP)をKv1.5およびKvβ1.2を発現しているHEKT293に添加したところ、両Kvタンパク質の発現量の低下が認められた。また、アルキル化剤(TCEPおよびAMS)を用いた実験により、Kvβ1.2には分子内S-S結合が存在している可能性が示された。
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