2007 Fiscal Year Annual Research Report
アルツハイマー病原因遺伝子プレセニリン1の頭蓋骨形成における役割
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18591227
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Research Institution | Matsuyama University |
Principal Investigator |
中島 光業 Matsuyama University, 薬学部, 准教授 (70311404)
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Keywords | プレセニリン1 / アルツハイマー病 / 神経堤 / 頭蓋骨 / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
これまでに研究代表者は,神経堤細胞特異的プレセニリン1欠損マウス(Wnt1-cre-induced presenilin-1-cKO mice)を作製した。この遺伝子改変マウスでは,頭蓋骨肥大と胴体部の発育不全が認められた。そこで,当該マウスの病明らかにする試みを開始した。昨年度までの研究で,出生直後の当該マウスでは頭蓋骨の形態に大きな異常が認められないことが明らかになった。また,神経堤由来細胞の移動について検討したが,頭蓋冠への移動を含めて当該マウスでは明らかな異常は認められなかった。即ち,当該マウスの形態異常は頭蓋骨形成不全を原発とするものでない可態を解析して体の発育並びに頭蓋骨形成過程におけるプレセニリン1の役割を解明し,頭蓋骨形成制御機構の一端を能性が示唆された。そこで本年度は,発育不全,骨形成不全を二次的に招く何らかの異常が当該マウスの病態の成因であると考え,内分泌系に注目して解析を行った。視床下部-下垂体系は内分泌系の心であり,下垂前葉は咽頭の上壁から生じるラートケ嚢を経て神経堤細胞から発生することが知られている。まず,当該マウスの体重の変化を詳細に調べたところ,約50%の確立で3週齢頃までに頭蓋骨肥大に加えて低体重が顕著となった。次に,成長ホルモン分泌不全症との関連性を探る目的で血中成長ホルモシ濃度の測定を試みたが,対照を含めて検出限界以下であった。しかし,成長ホルモンの下流で発現制御を受けるIGF-Iの血中濃度では低体重の変異マウスで明らかな低下傾向が認められた。さらに,低体量の変異マウスの下垂体を調べたところ前葉部分で明らかな低形成が認められ,組織学的にも前葉構成細胞の細胞体の萎縮が確認された。下垂体前葉ホルモン(GH,TSH,ACTH,FSH,LH,PRL)の免疫組織化学および定量的RT-PCR解析に関しては今後の検討課題としたい。
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Research Products
(1 results)