2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18591235
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡邊 孝宏 The University of Tokyo, 医学部・附属病院, 講師 (30280960)
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Keywords | 伝染性軟属腫ウイルス / ポリメラーゼ / 抗ウイルス薬 |
Research Abstract |
昨年までの研究で、伝染性軟属腫ウイルス(molluscum contagiosum virus, MCV)、牛痘ウイルス(cowpoxvirus, CPV)、単純ヘルペスウイルス(herpes simplex virus, HSV)-1のDNAポリメラーゼ遺伝子MC039L, CPXV075, UL-30を蛋白発現プラスミドpGEM-3Zにそれぞれ挿入し、T7ポリメラーゼを用いて大量のmRNAを合成後、ウサギ網状赤血球のlysateを用いて蛋白を発現させた。このようにして発現させたDNAポリメラーゼによるDNA伸長反応を、^<32>Pを用いて定量した。その結果、DNAポリメラーゼ反応はpH8.5,37℃で最大となること、および反応時間とともに直線的に増加し、20分の反応時間で十分な活性が得られることが分かったので、以下この条件で検討を行った。はじめに対照実験として、HSV-1のDNAポリメラーゼ活性が20-50μMのacyclovir(ACV),vidarabine (Ara-A), cidofovir(CDV)の三リン酸化物で抑制されることを確認した。次にMCVおよびCPVのDNAポリメラーゼに同じ濃度のDNAポリメラーゼ阻害剤を加えたところ、HSV-1の場合と同様にDNAポリメラーゼ活性が抑制された。このことからACV, Ara-A, CDVはいずれもMCVとCPVの増殖抑制作用を示す可能性があると結論される。来年度以降はDNAポリメラーゼの活性中心の同定と、in vivoにおけるDNAポリメラーゼ阻害活性について検討を行う予定である。
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Research Products
(3 results)