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2007 Fiscal Year Annual Research Report

拡散テンソル解析を用いた老年期うつ病の認知症移行予測因子の同定

Research Project

Project/Area Number 18591312
Research InstitutionNippon Medical School

Principal Investigator

下田 健吾  Nippon Medical School, 医学部, 講師 (30277529)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 木村 真人  日本医科大学, 医学部, 准教授 (50186334)
大久保 善朗  日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20213663)
Keywords老年期うつ病 / 認知障害 / 拡散テンソル / 白質変化 / 認知症
Research Abstract

認知症の前駆段階に高頻度にうつ病がみられること、認知障害を伴ううつ病(D+CI)では認知症に移行する頻度が高いことは多くの確証がある。しかしながらどのようなうつ病が認知症に移行し、うつ病が認知症の独立した危険因子であるかは明確でないため、MRIによる拡散テンソル解析による大脳白質変化をみることで移行予測因子が早期に同定されるとの仮説に基づき研究を継続した。本年度は特にD+CIに注目しアルツハイマー型認知症(AD)および軽度認知障害(MCI)の白質変化について拡散テンソル解析を用いて比較検討を行った。対象は日本医科大学千葉北総病院に通院中で研究の趣旨を説明し同意の得られた、D+CI(MMSE≦24)群8例、AD群8例、MCI群6例であり、通常の全脳MRIに加えて拡散テンソル画像も撮影した。定量的評価は脳内の7ヶ所に関心領域を設定し、拡散テンソル解析で得られた拡散異方値(FA値)の測定を行った。その結果D+CIおよびADでは脳梁膝部のFA値が低下しており、AD群では側頭-後頭領域でのFA値の低下、D+CIでは左内包および左前頭でのFA値の低下が有意にみられた。このことより認知障害を伴ううつ病とアルツハイマー病の認知障害に共通して脳梁膝部が関与している可能性が示唆された。またうつ病とアルツハイマー病では前方領域と広報領域の白質の障害といった違いもみられ、病態としては認知障害に関わる一部分は共通しているものの、それ以外は独立している可能性も考えられた。これまで認知症における白質変化においては脳梁膨大部や後部帯状回で有意であるという報告が多いが、われわれの結果はむしろ脳梁の前方領域の変化をみることが認知症の予測因子として重要ではないかと推定している。次年度は症例をさらに集積し経年変化で認知症に移行したもの、そうでないものの相違について検討し脳梁膝部の変化に違いがあるか検証する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2007

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 拡散テンソルMRIを用いた認知障害を伴う老年期うつ病の検討2007

    • Author(s)
      下田 健吾
    • Organizer
      第29回日本生物学的精神医学会
    • Place of Presentation
      札幌(日本)
    • Year and Date
      2007-07-13

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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