2006 Fiscal Year Annual Research Report
睡眠時無呼吸症候群に合併する高血圧・心不全患者の異常心電図に関する臨床研究
Project/Area Number |
18591317
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
長田 克則 久留米大学, 医学部, 助手 (40320189)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水田 吉彦 久留米大学, 医学部, 助手 (70373131)
田原 宣広 久留米大学, 医学部, 助手 (10320186)
溝口 ミノリ 久留米大学, 医学部, 助手 (00412510)
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Keywords | 慢性心不全 / 睡眠時無呼吸 / 自律神経運動負荷 / 自律神経障害 / 炎症 |
Research Abstract |
1)狭心症あるいは心筋梗塞を有し、冠動脈形成術あるいは冠動脈バイパス術を施行した慢性心不全患者に対しポリソムノグラフィーにて睡眠時無呼吸の有無を検討した。 ・中枢性睡眠時無呼吸症例ではOscillatory Ventilationと中枢型無呼吸の関係を検証したが相関はみられなかった。閉塞性睡眠時無呼吸症例で、無呼吸低呼吸指数(AHI : Apnea Hypopnea Index)にて分類し、20回/時間以上のものを治療対象とした。 2)通常の薬物療法をおこなった患者群、酸素療法を導入した患者群、CPAPを導入した患者群の3群で監視型心臓自律神経運動負荷試験をおこない、負荷中・後心拍数トレンド波形リアルタイム画像曲線・心拍変動解析からみた冠動脈病態、Viability評価について検討した。 ・全例3ヶ月の治療を継続、LVEF45→54%、血漿BNP423→187pg/mL、NYHA2.3→1.6に改善した。 ・負荷中・後心拍数トレンド波形リアルタイム画像曲線・心拍変動解析による検討ではどの群においても運動開始初期、または、運動終了回復期初期に心拍変動が亢進する症例は右冠動脈または左冠動脈回旋枝病変が多く、心筋viabilityを有する症例であった。試験中、心拍変動の程度においては3群間で差を認めなかった。3群の中で通常の薬物療法をおこなった群では心拍数、血圧の変化は認めなかった。酸素療法とCPAPを導入した患者群において拡張期圧の変化は認めなかったが、心拍数、収縮期血圧は有意に低下し、運動による血圧・心拍数応答は良好であった。治療前の血圧が高値な例ほどCPAP治療による血圧低下幅が大きかった。酸素療法とCPAP療法により自律神経機能が改善されたことが示唆された。 ・3ヶ月の治療により、レニン、アルドステロン、ANPは低下しなかったが、CPAP療法群においてカテコーラミン、BNPは有意に低下、高感度CRP、血中サイトカインは低下傾向を認めた。炎症と自律神経障害が睡眠時無呼吸患者の心血管系リスクを増大させる可能性があり、CPAP療法はこれらのリスクを軽減させるのに有用である可能性が示唆された。
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