2008 Fiscal Year Annual Research Report
アミノ酸輸送担体を標的とした膵癌のPET診断および個別的内照射併用治療の研究
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18591329
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
樋口 徹也 Gunma University, 大学院・医学系研究科, 助教 (60323367)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 啓吾 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10115800)
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Keywords | アミノ酸輸送担体(LAT1) / 膵癌 / F-18標識αメチルタイロシン / ポジトロンCT / RI内用療法 |
Research Abstract |
平成20年度は、3年計画の研究の3年目であるが、2年目までの検討で膵癌では、糖代謝亢進によりFDGの集積は強く見られるのであるが、RI標識アミノ酸であるFAMTの集積は弱い症例が多いことがわかり、これらは血流や組織型と関連しているとも考えられた。このため、研究のターゲットを前年度より、頭頚部腫瘍、肺癌に変更し、ポジトロンCT検査(PET検査)でのFAMT(F-18標識αメチルタイロシン)集積と悪性度や増殖能、LAT1発現の関連に関する研究を経続した。 具体的には、PET/CTを用いて、34例の術前の頭頚部腫瘍の症例に対して、FDG-PET/CTおよびIFAMT-PET/Ctを行い、良悪性の鑑別に、 FAMT-PETは、FDG-PETと同様に有用であり、より特異性の高い悪性の診断が可能であることがわかった。さらに、組織標本を用いて、Ki-67による増殖やLAT1発現とFAMT集積との関連を追加で検討中である。これらの結果は、平成21年6月の米国核医学界にて発表する予定である。 一方、肺癌の症例を対象にした共同研究も行っている。36例の肺癌でのLAT1、CD98、Li-67、VEGF、CD31、CD34を評価に加えた免疫組織学的検討で、LAT1、CD98、増殖能、血管新生の因子が、FAMTの集積と最も関連しており、FAMT集積の高い症例では、一般に悪性度が高く転移のリスクも高いことが示された。さらに、37例の非小細胞肺癌を対象に検討を行っている。VEGF、CD31, CD34, LAT1、Ki-67の発現を検討し、毛細血管密度とVEGFが相関し、VEGFとFDG、 FAMTの集積とも良好な相関があり、FAMT-PETにより、毛細血管密度の評価が可能であることが示唆された。
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Research Products
(4 results)