2007 Fiscal Year Annual Research Report
冠動脈MRAと心筋パーフユージョンMRI定量解析による冠動脈疾患の総合的評価
Project/Area Number |
18591340
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
佐久間 肇 Mie University, 医学部附属病院, 准教授 (60205797)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹田 寛 三重大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70106988)
加藤 憲幸 三重大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (40214390)
須澤 尚久 三重大学, 医学部附属病院, 医員 (80378372)
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Keywords | MRI / 冠動脈疾患 / 心筋血流 / 冠動脈MRA / 狭心症 / 心筋梗塞 |
Research Abstract |
狭心症患者および心筋梗塞患者50名を対象として,冠動脈MRAと安静、負荷心筋パーフユージョンMRIを一回の検査として実施した。心筋パーフユージョンMRIは,デュアルボーラス法による造影剤信号飽和補正やパトラックプロットによる動態解析を行い,心筋血流(ml/min/g)や血流予備能を定量的に計測した。MRIによる安静時心筋血流量は0.99+/-0.32ml/min/g,負荷時心筋血流量は4.42+/-1.36ml/min/gであった。N-13アンモニアPETによる安静時心筋血流量は安静時1.06+/-0.63ml/min/g,負荷時3.06+/-0.72ml/min/gであって,心筋パーフユージョンMRIのコンパートメント法による定量的解析によって,N-13アンモニアPETとほぼ同等の心筋血流定量計測値が得られることが示された。Whole heart coronary MRAの撮影は50症例全例で成功した。カテーテルによるX線冠動脈造影では,50例中32例において有意冠動脈狭窄が認められた。冠動脈有意狭窄病変を有する患者のwhole heart coronary MRAによる診断感度は84.4%(95% CI,66.5 to 94.1%),特異度は94.4%(95%CI,70.6 to 99.7%),陽性的中率は96.4%(95% CI,79.8 to 99.8),陰性的中率は77.3%(95% CI,54.2 to 91.3),正診率は88%(95% CI,75.7 to 95.5%)であった。本年度の研究では,負荷心筋パーフユージョンMRIと冠動脈MRAを組み合わせた総合的な心臓MRI検査は,心筋血流評価と冠動脈狭窄評価の両面において高い診断能を示し,虚血性心疾患の診断と治療方針決定において高い価値を有することが示唆された。
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Research Products
(1 results)