2006 Fiscal Year Annual Research Report
慢性難治性疼痛患者の脳局所血流とブドウ糖代謝に関するポジトロン核種による解析
Project/Area Number |
18591349
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
福本 光孝 高知大学, 医学部附属病院, 助教授 (40274386)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 剛直 高知大学, 医学部附属病院, 助手 (90363283)
大崎 康史 高知大学, 医学部附属病院, 助手 (20294829)
牛田 亨宏 高知大学, 医学部附属病院, 講師 (60304680)
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Keywords | ポジトロン核医学 / 脳 / 慢性疼痛 |
Research Abstract |
平成18年度より研究を開始した。当初の1年間で慢性疼痛CRPS症例の中から適格性eligibilityを満たしたCRPS症例群を選定し、計画に従い症例データを蓄積した(約20例)。さらに、脳疾患や精神疾患を有さないと明確に診断できた対照群controlとして35例の脳データを蓄積している(ただし、性別・年齢などの条件のmatchingはまだ統計的に合致していない)。脳のブドウ糖代謝・局所脳血流を疾患群と対照群とのあいだにおいて群間比較を標準脳サンプルに置き換えて可能とする検定方法を鋭意検証中である。そのなかで、脳血流面の検討に関しては、Depressive tendencyを示すCRPSの一群についてのfrontal lobeのΔrCBFについてのISSPでの検討では、おおむねfrontal lobe、とくにpre-frontal cortexでの低下を有意に認めている。ただし、Non-depressiveの一群にも加齢性のdiffuseもしくはnonspecificなΔrCBFが混入しており、2群の差異の明瞭化に困難が残されている。Glucose代謝に関する検討では、脳自体がFDGの生理的集積部位であり、生理的集積内部での微細な増減を定量化することが困難を極めている。このため、ISSPという脳血流検定ソフトの応用版で脳のglucose代謝を定量・検定可能にするソフトの試用を検討中である。今後も症例および対照群のcandidatesを逐次選定し、データ規模の拡大にあたる。
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