2006 Fiscal Year Annual Research Report
高精細3次元CT画像を用いた胃癌内視鏡的粘膜切除術における穿孔防止法の開発
Project/Area Number |
18591354
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
宇都宮 尚 九州大学, 大学病院, 助手 (00325854)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
入江 裕之 九州大学, 大学病院, 講師 (50284493)
松浦 秀司 九州大学, 大学病院, 医員 (40419594)
鶴丸 大介 九州大学, 大学病院, 医員 (90419565)
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Keywords | 内視鏡的粘膜切除術 / 穿孔 / CT / スネアリング |
Research Abstract |
高精細3次元CT画像を用いた胃癌内視鏡的粘膜切除術における穿孔防止法の開発 対象と方法: ぶた切除胃を使用。筋層を巻き込まない粘膜下注入スネアリングを10回。固有筋層を粘膜側に押し込んでスネアリングし固有筋層を巻き込んだモデル作成を12回施行。注入液は、20倍に水で希釈した非イオン性ヨード造影剤を使用。18G針で注入。スネアリングは、留置スネア径30mm、内視鏡用結紮装置を使用。SingleCT5mmスライスで撮影。 検討項目: (1)粘膜下注入によるlifting。(2)スネアリング可否。(3)筋層巻き込みモデル作成の可否。(4)粘膜層の巻き込み像の評価。(5)筋層の巻き込み像の評価。(6)漿膜面の空気の巻き込み像の有無。(7)粘膜下造影剤貯留像の描出の有無。(8)漿膜下への造影剤漏出の有無。 結果: (1)Liftingは22注入中19注入(86%)で可能であった。(2)スネアリングは19注入中では16例(84%)で可能であった。(3)筋層の巻き込みは12回試み3回で肉眼的に漿膜面より筋層の巻き込みを確認できたモデルを作成することができた。(4)筋層巻き込みの3箇所ではいずれも粘膜層の巻き込み像は描出されなかった。筋層巻き込みのない良好なスネアリング例13例中では11例(85%)で粘膜層の巻き込み像が確認可能であった。(5)筋層巻き込みモデル3例では3例とも(100%)筋層の巻き込み像が同定可能であったが1例はやや判定に苦慮した。(6)筋層巻き込みモデル3例では2例で(67%)漿膜面の空気が同定された。(7)粘膜下造影剤貯留像の描出は、筋層巻き込みのない良好なスネアリング例13例中では13例(100%)で同定可能であった。(8)漿膜下への造影剤漏出がスネアリング可能であった16例中5箇所(31%)で認めた。考察:両側からスネアにより引き込まれ巻き込まれた粘膜とその間に挟まれた粘膜下層貯留の造影剤像が、安全な結紮像を示す典型例と考えられた。
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