Research Abstract |
昨年度までに,孤立性肺野結節病変,原発性肺癌症例に対し施行してきた高分解能CTおよびダニナミック造影,short inversion time inversion recovery (STIR)法を併用したMRI症例をCDR,HDなどにデータとして保存し,フィルム化し,これらを用いて,孤立性肺野結節病変に関して,各撮像条件における良,悪性の診断,肺癌に関しては,T,N因子診断を行った。 昨年度,ROC解析から診断率の高い診断基準閾値を設定し,現時点で,詳細に検討された場合のMRIの肺癌診療における診断能について一つの指標となるように検討を行ってきたが,今年度は,その結果報告を画像診断に「MRによる孤立性肺野結節の鑑別診断」として発表し,加えて,前述の検討もふまえ,孤立性肺野結節病変におけるガドリニウム造影剤を用いた増強効果の有用性についてCancer Imaging誌に発表した。この結果は,増強効果を指標とする新たなリンパ節転移診断法を導き出すための検討としても重要な位置を占める。 また,今年度は,STIR法および拡散強調画像としてDWIBS法とEPI法(b=0;1000s/mm^2)で撮像した症例とFDGPETによる症例,さらに病理像との比較を行うため,これらのデータ集積の準備を行い,加えて予後調査も行った。
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