2008 Fiscal Year Annual Research Report
STIR法,拡散強調画像併用MRIを用いた肺癌並びにリンパ節転移診断
Project/Area Number |
18591371
|
Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
藤本 公則 Kurume University, 大学病院, 准教授 (00199366)
|
Keywords | 原発性肺癌 / リンパ節転移 / MRI / STIR法 / 拡散強調画像 |
Research Abstract |
〔目的〕最終年度の検討の目的は、非小細胞肺癌の縦隔・肺門リンパ節診断成績につきMRIと^<18>F-fluorodeoxyglucose(FDG)-PETと比較し、その診断成績を評価し、比較すること。 〔対象と方法〕期間中にMRI、FDG-PETが施行された末梢小型肺癌症例を対象とした。 MRIは通常のSTIR法を用いたSTIR-MRIとSTIR法・拡散強調画像併用MRI (b factor=1000s/mm^2)のDW-MRIとした。転移陽性とする診断基準は、STIR-MRIではsemi-quantitative methodとして5-scale pointで判定させ、point 4以上を陽性、DW-MRIではT2強調像と比較して明らかに低信号を呈したリンパ節を陽性とし、FDG-PETではstandard uptake values (SUV)が2.7以上のリンパ節を陽性とした。これらの判定基準はこれまでの検討で明らかにしてきた。画像は最終結果を知らされていない二名の経験豊富な画像診断医によって個別に診断させた。これらの個別に判定された診断成績を読影者間で比較し、その一致度を確認するとともに病理所見と比較し、各々の診断成績を検討した。 〔結果〕読影二者間の一致度は高かった(kappa=0.71)。病理学的N診断との一致度は、STIR-MRIで0.74、DW-MRIで0.65、FDG-PETで0.69であり、それぞれのsensitivity、specificityは、STIR-MRIで0.76、0.94、DW-MRIで0.59、0.96、FDG-PETで0.71、0.94であった。診断成績は各モダリティーで有意な差は認めなかった(McNemar test, all, P>0.05)。 〔結論〕MRIを用いた非小細胞肺癌の肺門・縦隔リンパ節転移診断成績はFDG-PETに匹敵し、非侵襲的検査法として優れている。
|