2007 Fiscal Year Annual Research Report
類洞微小循環改善によるグラフト肝のviability向上に関する研究
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18591404
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
宮澤 秀彰 Akita University, 医学部, 助手 (10323148)
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Keywords | 類洞微小循環 / 類洞狭小化 / 心停止後ドナー / 持続灌流 / 肝移植 |
Research Abstract |
本研究の目的は、心停止後摘出肝の温阻血時間を類洞狭小化防止と微小循環の面からアプローチし延長させることである。臨床で頻用されているUW液の高浸透圧性のため保存中の組織が脱水状態となり血管床が虚脱する可能性を考え保存液の浸透圧および粘稠性に着目し検討したが、前年の研究から温阻血時間が60分より短い方が差が出やすいと考えられ、30分の温阻血時間で検討した。 【実験方法】Wister ratを心停止させ30分後全肝を摘出。ウロキナーゼを注入し10分後、4℃の保存液で灌流し8時間単純浸漬保存した。その後37℃の酸素化KH液を60分灌流し、胆汁産生量、門脈圧、AST、肝重量などを測定した。保存液としてETK液、HTK液、およびUW液(各群n=6)を用いた。正常肝の灌流を対照群とした。 【検討結果】胆汁産生量は各群とも対照群(13.8±1.8μl/g肝/hr)に比し少ないが、E群で最多でU群より有意に多かった(E群:4.4±2.4,H群:2.6±2.1,U群:1.3±0.6μl/g 肝/hr:E群vs.U群:p<0.02)。灌流門脈圧はE群が最も低かったが有意差はなかった。酸素消費量はE群が最多でU群より有意に多く(p=0.01)、viabilityの高さが示された。AST値はE群で最も低く、再灌流5分後でU群より有意に低かった(E群:11.3±3.7,U群:26.8±7.4IU/l;p<0.01)。再灌流後の肝重量Wet-Dry/Dry比はE群で有意に低く(E群vs.U群:P<0.05)、対照群に近い値になった。8時間単純浸漬保存後の肝重量はE群で最も少なく、ETK液は温阻血後に貯留した肝内の水を排出させる作用が強いと考えられた。 【結論】摘出前にすでに組織障害の進んでいる心停止後摘出肝の保存では高浸透圧のUW液の組成は不利であり、HTK液と比べETK液の優位性が示された。
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Research Products
(1 results)