2007 Fiscal Year Annual Research Report
肝切除後門脈圧上昇に対する小腸切除量の検討-過小グラフト対策法を目指して
Project/Area Number |
18591424
|
Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
秋丸 琥甫 Nippon Medical School, 医学部, 教授 (40142541)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷合 信彦 日本医科大学, 医学部, 准教授 (20287725)
|
Keywords | 門脈圧 / 肝臓切除 / 生体肝移植 / 過小グラフト症候群 |
Research Abstract |
1. 門脈圧測定方法:生後15週のSDラットをエーテル湿潤ガーゼが底に敷かれたビーカーに入れて麻酔後に、手術台で半開鎖式にエーテル持続麻酔をかけ乍ら、腹部正中切開し回腸の静脈よりカニュレーションし、その先端を門脈本幹迄すすめる.この反対側をトランスデユーサーに接続する.圧モニター記録紙より水銀柱圧を読み取った(小腸切除と肝切除を秋丸が、門脈圧モニターは谷合が施行)。 2. グループ別け:80%肝切除のみ行った群(A)、全小腸の25%を切除後に80%肝切除を行った群(B)、全小腸の50%を切除後に80%肝切除を施行した群(C)、で処置前後の門脈圧を比較検討した。 3. 門脈圧の推移:処置前の門脈圧は6.61±0.75mmHg(n=15)で、A群は処置後の門脈圧は10.24±2.12mmHg(n=5)、B群は処置後に6.21±0.80mmHg(n=5)、C群では門脈圧は処置後に4.54±2.57mmHg(n=5)となった。 4. 病理組織学的検索:A、B、C群で犠死させた後に残肝を摘出後に重量測定しアルコール固定(PCNA免疫染色用)とホルマリン液に各々固定した。各腫固定後パラフィン包埋標本ブロックを薄切し、HE染色と免疫染色(再生はPCNAを染色し、アポトーシスはTUNEL kit(Beckman Coulter Co.)を用いてDNA末端を染色. 5. 考察:nが少ないが80%肝切で上昇する門脈圧は小腸の25%切除を加えることで抑制され、生体部分肝移植における過少グラフト症候群に対する解決法の一つに成りうると考えられた。
|