2007 Fiscal Year Annual Research Report
リアルタイムin vivoイメージングシステムを用いた新しい膵癌実験モデル
Project/Area Number |
18591444
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
内田 英二 Nippon Medical School, 医学部, 教授 (70176684)
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Keywords | 膵癌 / 実験モデル / ハムスター / イメージング |
Research Abstract |
1. Luciferase遺伝子導入ハムスター膵癌細胞株PGHAM-1-Luc-1のin vivo移植実験 PGHAM-1-Lucより得られた5つのサブクローンより一番強い蛍光を発するPGHAM-1-Luc-1を用いたin vivo移植実験を行った。 (1) 膵内移植実験:同細胞を5×10^6個を4週齢雌性ハムスター膵脾葉に移植し、発生する膵腫瘍および肝転移を観察した。移植後14日の観察ではルシフェリン腹腔内投与によるの蛍光がIVIS imaging System(IVIS 100 System, Xenogen社製)によって100%確認された。移植後21日の剖検直前のイメージングでは、14日に比べて減弱しているものが見られた。イメージングと剖検時の大きさはほぼ同一であった。 (2) 脾内移植実験:同細胞を1×10^6個を4週齢雌性ハムスター脾臓内に移植し、移植後7日目、14日目、21日目に同様のイメージングを行なった。全例に脾臓部位に蛍光が認められ、経時的にその存在が確認された。しかし、21日目の屠殺剖検時には脾臓から肝臓への直接浸潤は認められるも、PGHAM-1のような多発性肝転移は認められなかった。 (3) 腹膜移植:同細胞を5×10^6個を4週齢雌性ハムスター腹腔内に移植し、移植後7日目、14日目、21日目にイメージングを行なったところ、蛍光は7日目には微弱に認められるも、21日にはほとんど消失しており、剖検時にも腹壁の一部に結節を認めるのみであった。 全体として、PGHAM-1細胞に比し、転移能が劣る可能性が示唆された。 2.PGHAM-1-Luc-1腫瘍の病理学的特性 すべての腫瘍は増大とともに中心壊死をおこす傾向が強く、高い増殖能を反映していると思われた。病理学的には低分化腺癌であり、遺伝子導入によりin vivoでの腫瘍形成における生物学的特性の変化が示された。
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