2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18591449
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
原田 守 Shimane University, 医学部, 教授 (50260716)
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Keywords | 癌 / 免疫学 / 抗原 / ペプチド |
Research Abstract |
上皮性癌の腫瘍マーカーとして知られている扁平上皮癌抗原(SCCA)を標的とした癌ペプチドワクチン療法を確立するために、治療に利用できるSCCA由来癌抗原ペプチドの同定に取り組んだ。昨年度までに、日本人の約6割が発現するHLA-A24分子陽性癌患者に利用できるSCCAペプチドを同定したので、今年度は、日本人の約4割が発現するHLA-A2分子陽性癌患者に利用できるSCCAペプチドの同定を試みた。HLA-A2分子への結合モチーフに基づいてSCCA蛋白由来の合成ペプチドを複数個準備し、HLA-A2分子陽性癌患者の末梢血リンパ球をこれらの抗原ペプチドを用いて繰り返し刺激し、SCCAペプチド特異的細胞傷害性Tリンパ球の誘導の有無をサイトカインの産生量で検討した。その結果、候補ペプチドを絞り込めた。さらに、これらのSCCA候補ペプチドで誘導した細胞傷害性Tリンパ球が、HLA-A2陽性でSCAAを発現した扁平上皮癌に対して細胞傷害活性を示すか検討したところ、必ずしも特異的な細胞傷害活性を示さなかった。また、多種類の上皮性癌細胞株(扁平上皮癌と腺癌)でのSCCA蛋白の発現をWes tern blot法で検討した。その結果、SCCA蛋白の発現は、扁平上皮癌では大部分の細胞株に認められたが、腺癌での発現は稀であったことから、腺癌に対しては、SCCAを標的とした癌ペプチドワクチンは適応にならないことが明らかとなった。
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Research Products
(8 results)