2006 Fiscal Year Annual Research Report
バニロイド受容体刺激剤を用いた新しい機序に基づく速効型経口排便誘発剤の開発
Project/Area Number |
18591452
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
舟山 裕士 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (50192315)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 巖 東北大学, 大学院医学系研究科, 教授 (60125557)
柴田 近 東北大学, 病院・講師 (30270804)
小林 照忠 東北大学, 病院・助手 (30312143)
上野 達也 東北大学, 病院・助手 (20332512)
木内 誠 東北大学, 高等教育開発推進センター, 助手 (90422146)
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Keywords | 生理学 / 薬理学 / 生体機能利用 |
Research Abstract |
体重12kg前後の雑種成犬3頭を用い、全身麻酔下で手術を行なった。正中切開にて開腹し、消化管運動測定用のstrain gauge force transducer(スターメディカル社製)を輪状筋収縮が測定出来るように回腸、結腸3カ所(最も口側で回盲弁の5cm肛門側に、最も肛門側で腹膜翻転部の5cm口側に縫着し、残りは等間隔に縫着する)の計4カ所に縫着した。胃内に薬剤を注入するためのシリコンチューブを胃体部内腔に留置した。2週間の回復期間の後に、コネクターとアンプを接続し、意識下で消化管運動を連続して測定した。食事投与は1日1回定時刻に行う。前日の食事投与から16-18時間経過した時点で胃前庭部の運動パターンが空腹期パターンであることを確認し、溶媒に溶解した各種VR受容体刺激剤をシリコンチューブから胃内に投与し、結腸運動の変化、排便・嘔吐の有無、について検討した。用いたVR受容体刺激剤は、piperine、zingerone、anandamide、evodiamine、arvanil、resiniferatoxinの6種類で、10mgを投与した。その結果、resiniferatoxinには明らかな結腸運動亢進・排便誘発効果が認められた。ただし、排便と共に嘔吐をも誘発した。arvanilには結腸運動亢進効果がわずかではあるが認められたが、排便・嘔吐誘発効果は認められなかった。今後は、resiniferatoxinの効果をさらに詳細に検討すること、arvanilの効果の真偽について検討を進めて行く予定である。
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