2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18591465
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
武田 茂 山口大学, 大学院医学系研究科, 助手 (50403671)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡 正朗 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70144946)
高島 元成 山口大学, 大学院医学系研究科, 助手 (40420525)
|
Keywords | プロテオミクス / 食道癌 |
Research Abstract |
(背景)proteomicsとは、網羅的にたんぱく質を分離同定して疾患、環境、薬物などに対し特異的に変動するタンパク質を特定し、それらの機能を解析、データベース化して医療に応用しようとするものである。 (目的)食道癌の発癌および進行に関係するタンパク質を解析し新しい診断マーカー、治療法、予後診断システムの確立を得る。PROTEOMICSの手法を応用した血清自己抗体の検出法であるPROTEOMEXの手法により、臨床的に血清診断マーカーとして応用しやすい血清蛋白自己抗体の検索を行なう。 (方法)食道扁平上皮癌16症例の癌組織抽出蛋白を各サンプル同量に混合し、2次元電気泳動により展開し、PVDF膜に転写する。術前に採取した食道扁平上皮癌患者血清とコントロール血清それぞれ5サンプルずつを1次抗体としてimmunoblotを行い、癌患者血清群とコントロール血清群を比較し、食道扁平上皮癌患者血清で発現が変動する自己抗体を検索する。 (結果)食道扁平上皮癌血清でコントロール血清と比較して増強している抗体スポットを5つ、減弱している抗体スポットを1つ確認できた。増強しているスポットはpI8.5、23kDaに1つ、pI9.5、32kDa付近に2つ、pI8.0とpI8.2,50kDa付近に1つずつ存在した。減弱される抗体スポットpI9.5、Mr35kDa付近にあった。 (考察)増強している抗体スポットのうち1つは以前報告した食道扁平上皮癌の網羅的蛋白解析で増強がすでに確認されているtransgelinと等電点、分子量が一致しており、その蛋白の自己抗体である可能性が高いと思われた。今後、検体数を増やし、更なる抗体スポットの検索と現在検出されているスポットのデータを蓄積し、解析を行うことにしている。またtransgelin蛋白を用いて患者血清中の抗transgelin抗体価の確認を行うことにしている。
|
Research Products
(2 results)