2007 Fiscal Year Annual Research Report
上部消化器悪性腫瘍に対する遺伝子治療と、微小転移の非侵襲的イメージング
Project/Area Number |
18591471
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Research Institution | Yokohama-city University |
Principal Investigator |
國崎 主税 Yokohama City University, 附属市民総合医療センター, 准教授 (70264611)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧野 洋知 横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 助教 (30448667)
小野 秀高 横浜市立大学, 附属病院, 助教 (00453051)
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Keywords | 制限増殖型アデノウイルス / 胃癌腹膜播種 / イメージング |
Research Abstract |
消化器癌、特に胃癌の腹膜播種に対する有効な治療法は確立されていない。このため我々は腹膜播種に対する新たな治療戦略の開発を目的として研究を行っている。具体的には腹膜播種巣でのみ増殖して抗腫瘍効果を発揮する制限増殖型アデノウイルス(Conditionally Replicative Adenovirus:CRAd)にルシフェラーゼ発現遺伝子を組み込むことで、腹膜播種を早期に非侵襲的にイメージングできて、かつ抗腫瘍効果も期待できる新規ベクターを開発している。また、一方でウイルスの腫瘍細胞への正確な感染効率の検討を行うために胃癌細胞に赤色蛍光発現タンパクであるDsRed2の発現遺伝子を組み込み赤く光る胃癌細胞を作成した。これらを用いてヌードマウスで赤色蛍光発現胃癌腹膜播種モデルを作成して、同時にルシフェラーゼ発現制限増殖型アデノウイルスをモデルマウスに投与して、このマウスを経時的に非侵襲的にイメージングすることにより、いままでみることのできなかった腹膜播種を主体とした微小転移巣とウイルスの相互作用や感染効率、抗腫瘍効果の評価を正確に行うことができると考えている。現在in vitroでの検討を行っており、胃癌細胞の増殖・衰退の変化やウイルスの増殖の状態を経時的に追うことが可能になっている。本研究により、腹膜播種の新たな治療はもとより、センチネルリンパ節生検や腹腔鏡下手術でのnavigation surgeryなど応用範囲も広く、今後実用化に向けて期待できる分野であると考えられる。
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Research Products
(25 results)