2008 Fiscal Year Annual Research Report
TGF-βシグナル伝達抑制によるスキルス胃癌進展抑制と治療への応用
Project/Area Number |
18591476
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
井上 透 Osaka City University, 大学院・医学研究科, 講師 (60381985)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八代 正和 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (60305638)
|
Keywords | 癌 / シグナル伝達 / 発現抑制 / スキルス |
Research Abstract |
1.SiRNAを用いたSmad2遺伝子ノックダウンによるスキルス胃癌浸潤抑制に関する検討 (1) TGF・βシグナル伝達に関与するSmad-2遺伝子の発現を抑制するSiRNA (Ambion社)をOCUM-2MD3細胞に導入し、Smad2遺伝子の発現を抑制した。TGF-β(10ng/ml)の添加により、OCUM-2MD3におけるα2、α3、α5 IntegrinのmRNA発現が亢進した。Smad-2 SiRNAの導入により、α2、α3、α5 IntegrinのmRNA発現が抑制され、α1、α6、β1、β5 IntegrinのmRNA発現は抑制されなかった。その結果OCUM・2MD3のmatrigel, fibronectin, laminin,およびヒト腹膜中皮細胞に対する接着能がin vitroにおいて有意に低下した。 (2) Double chamberを用いたinvasion assayにより、浸潤能を検討しSmad-2遺伝子の発現を抑制するSiRNAの添加:によるOCUM-2MD3の浸潤能抑制効果を検討した。Smad-2 SiRNA添加することにより、OCUM-2MD3の浸潤能 は有意に抑制された。Smad-2 SiRNAによるOCUM-2MD3の増殖に対する影響は認めなかった。 2.Decorinを用いたスキルス胃癌細胞の浸潤抑制効果に関する検討 invasion assayにより、スキルス胃癌細胞OCUM-2MD3の浸潤能を検討しdecorinの添加 による浸潤能抑制効果を検討した。Decorin (sigma社)を添加することにより、OCUM-2MD3の浸潤能は有意に抑制された。TGF-βの添加によるOCUM-2MD3の浸潤能促進作用はDecorinにより、有意に抑制された。decorinによるOCUM-2MD3の増殖に対する影響は認めなかった。
|
Research Products
(1 results)