2007 Fiscal Year Annual Research Report
膵頭十二指腸切除術後の胃運動の非侵襲的評価-リアルタイムMRイメージの利用-
Project/Area Number |
18591480
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
中嶋 潤 Iwate Medical University, 医学部, 助教 (50364344)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 章 岩手医科大学, 医学部, 准教授 (40275540)
川村 英伸 岩手医科大学, 医学部, 講師 (20306004)
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Keywords | cineMRI / 胃運動機能 / gastric motility index / 幽門輪温存膵頭十二指腸切除術 / 幽門保存胃切除術 |
Research Abstract |
幽門輪温存膵頭十二指腸切除(PPPD)術後の胃運動機能をMRIによって客観的に評価することを目標とした。先に健常人ボランティアを用いて撮像条件と試験食の設定を行った。当院MRI装置(Signa Excite HD 1.5T Ver.12 General Electric社)での撮像条件はFIESTA 2D、TR/TE=3.8/1.2msec,flip angle=45°、FOV 30×30cm、thickness 7mm、マトリックスサイズ256×192。撮像時間は256 phase、193秒、撮像体位は仰臥位とした。MRI用造影剤であるGd-DTPAの経口投与は国内で未承認であることを受けて試験食の設定を行い、ゼリーが最も明瞭に蠕動波を描出した。健常人ボランティア5名にゼリーを摂取させ、摂取直後、30分後にcine MR撮像を行った。全例に明瞭な胃蠕動波が確認出来、収縮波出現頻度の平均値は2.4回/minであった。動波の速度V(mm/s)と収縮の深さd(mm)から定義されるgastric motility index:GMI(mm^2/s)=V×dの平均値は摂取直後3.275、30分後3.5であった。このGMI値は胃運動客観的評価の指標として有用と考えている。続いてPPPD術後5例に対してcine MR撮像を行った。PPPD術後胃は想像したよりも変形が強く、そめ蠕動波を1平面で捉えられず、現段階ではcine MRIでの評価は困難であった。本検査の好適応は蠕動波が観察し易い幽門部の蠕動波の進行方向が胃長軸と平行である症例で、試験的に撮像を行った幽門保存胃切除術後5例では残存幽門洞の蠕動が明瞭に観測出来、cine MRIによる運動評価は可能と思われた。
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Research Products
(1 results)