2007 Fiscal Year Annual Research Report
大腸発生と発癌に関わるSOX4の同定とワクチン療法としての応用
Project/Area Number |
18591491
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Research Institution | Tazuke Kofukai Medical Research Institute |
Principal Investigator |
橋田 裕毅 Tazuke Kofukai Medical Research Institute, 医学研究所第2研究部, 研究員 (70281607)
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Keywords | SOX4 / 大腸癌 / 大腸発生 / Wntシグナル / ワクチン療法 |
Research Abstract |
マイクロアレイにより、大腸の発生と大腸癌発癌に関わる遺伝子として同定した転写因子のSOX4(Wild typeとDominant negative)およびWntシグナルに関わる因子(Wnt3a、Frizzled、beta-catenin、TOPflash、FOPflash)の発現ベクターを作成し、それらを用いHEK293細胞やSW480細胞をはじめ5種類の大腸癌細胞株にtransfectionを行い、SOX4蛋白高発現stable transfectantを作成した。それらを用い、TOPflash、FOPflashにてWntシグナルに関わるluciferase assayを行ったところ、SOX4がbeta-cateninを有意に制御することが判明した。すなわち、大腸癌細胞にSOX4を発現誘導させることにより、beta-cateninの核への移行を減少させ、大腸癌の進展を制御することが出来る可能性が示唆された。 一方、それらの結果をふまえ、癌タンパクのSOX4の役割を考慮し、ワクチン療法に対する実験として、SOX4ペプチドを作成しており、SOX4ペプチドのマウスへの接種し、ワクチンとしての効果を検討するために、CD4、CD8の抗体を用いT細胞でのCD4、CD8の発現やSOX4特異的T細胞活性をFACS、ELISAにて確認を行っている。予備実験ではワクチンとしての効果が一部では認められた。なお研究成果の一部を論文、学会等で発表した。
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Research Products
(4 results)