2006 Fiscal Year Annual Research Report
ATPーsensitive K channelの外的修飾による肝細胞保護
Project/Area Number |
18591498
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
柴田 聡 秋田大学, 医学部, 講師 (40333934)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮澤 秀彰 秋田大学, 医学部, 助手 (10323148)
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Keywords | 外科 / K_<ATP> channel / 細胞保護 |
Research Abstract |
ATP-sensitive K(K_<ATP>)channelは心臓、膵臓、血管に存在し、機能していることは既にあきらかにされている。それらにおいて、K_<ATP> channelを修飾する薬剤も開発されている。さて、今回の研究の第一の目標は肝臓においても心臓、膵臓、血管と同様にK_<ATP> channelが存在するのかをあきらかにすることである。K_<ATP> channelはsulfonylurea(SUR)とK_<ATP> channelのsubunitであるKirが4分枝ずつ結合したヘテロ8量体で構成されている。SURにはSUR1、SUR2A、SUR2Bというサブユニットが存在し、KirにはKir6.0、Kir6.1、Kir6.2というサブユニットが存在する。そこで、肝臓においてSURとKirのどのサブユニットが存在するかを調べることで心臓型(SUR2A+Kir6.2)、膵臓型(SUR1+Kir6.2)、血管型(SUR2B+Kir6.1)のいずれのタイプに該当するかをあきらかにする計画にしていた。しかし、RT-PCRで導きだされた結果は、たしかに両者のサブユニットは存在していたものの、上記のいずれのタイプにも該当しないものであった。現在の問題点は肝臓に存在するSURとKirのサブユニットがヘテロ8量体を形成し、一つのchannelとして機能しているか否かを検討する必要があるのではと考え、研究方法を検討している。channelを構成していることが証明されれば予定している各細胞腫毎のchannel存在や、虚血再灌流との関わりについて検討を加えて行く予定である。仮に、当初の予定と異なり、channelを構成していることが証明されなかった場合は、SUR、Kirがそれぞれどのような役割を担っているのかを両者のblockerなどの投与下に調べ、あきらかにして行きたい。channelの存在の有無は別として、K_<ATP> channelのopenerであるnicorandil投与下に肝虚血再灌流障害が軽減されるというdataが報告されており、その機序に付いても検討を加えたい。
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