2007 Fiscal Year Annual Research Report
クッパー細胞と自然免疫機能からみた肝移植後の臓器障害並びに感染性合併症制御の研究
Project/Area Number |
18591500
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
竹内 男 Chiba University, 医学部附属病院, 助教 (20400822)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 勝 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (70166156)
吉留 博之 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (10312935)
大塚 将之 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教 (90334185)
加藤 厚 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (70344984)
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Keywords | 移植・再生医療 / 感染症 / 免疫学 / シアー・ストレス / 細胞・組織 |
Research Abstract |
ラットに30分間の門脈阻血を施した後,70%もしくは90%肝切除を行い再灌流させ,それぞれを2群に分けて片方の群に脾動脈結紮を施して合計4群とし,肝切除前,肝切除後経時的に検討を行った。転写因子活性の検討では脾動脈結紮70%肝切除群でSTAT3の高い活性がみられたことに加え,NFxBの活性も高値であった。免疫組織化学染色では90%肝切除群で70%肝切除群に比べ肝細胞中の細胆管側でのMRP-2の発現が低値であった。 ラットに肝切除を行い,残肝から類洞構成細胞を分離した。90%肝切除群では残肝容量が10%となるため十分な細胞数が得られず,3匹分を合わせることによって実験に必要な細胞数を得ることが出来た。90%肝切除群の肝星細胞は70%肝切除群に比べ有意に高値のTGF-βを産生していた。NormalLiverから分離した肝細胞をHGF刺激下でKuppffer細胞と共培養する実験では,90%肝切除群のKuppfer細胞と共培養した系で70%肝切除群に比べ肝細胞の増殖が抑制されていた。この現象は共培養を同一のwellで行い細胞間の接着が可能な系で認められた。 antimicrobialpeptideの発現を検討する目的で,マウスに門脈阻血後70%肝切除を施しdexamethasoneを腹腔内へ投与した。経時的に肺組織中のMurinebetadefensin(MBD)-1,3mRNAの発現を検討したところ,細菌感染が無い状態では各群間に有意差はみられなかった。緑膿菌の死菌を気道内に注入して検討したところ,dexamethasone投与群でdefensinの産生は抑制されていた。293細胞にMBD-1の遺伝子導入を行いover-expressionさせることは成功し,westernblotでも発現を確認した。この細胞はwildtypeに比べ緑膿菌に対するTCID_50が100倍高値であった。
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Research Products
(3 results)