2006 Fiscal Year Annual Research Report
肝障害に対する免疫療法と,脾臓切除に関する基礎的研究
Project/Area Number |
18591506
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
塚田 一博 富山大学, 大学院医学薬学研究部, 教授 (90171967)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長田 拓哉 富山大学, 附属病院, 講師 (40303242)
山岸 文範 富山大学, 大学院医学薬学研究部, 助教授 (50377248)
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Keywords | 門脈圧亢進症 / 脾機能亢進症 / 活性化型リンパ球 |
Research Abstract |
1.各種ラット実験モデルの作成 肝障害,門脈圧亢進症,および脾腫・脾機能亢進症における各病態を,ラットを用いて実験的に再現しようとする動物実験モデルの作成をおこなった。四塩化炭素投与群,死菌投与群,牛血清アルブミン(BSA)投与群,マイトージェン投与群,Portocaval shunt(PCS)群、門脈結紮郡等を用いて実験を行ったところ、門脈を2段階に分けて結紮した群では術後に脾腫が見られることを確認した。 2.門脈圧亢進症症例における臨床的検討 門脈圧亢進症症例において手術前後の採血血液中および摘出した脾臓からそれぞれリンパ球を調整し,活性化マーカーであるCD25,CD26,CD69,CD70の発現についてフローサイトメーターを用いて解析した。その結果、門脈圧亢進症症例ではコントロールと比較して,術前の血液中に活性化されたTリンパ球が多く存在していた.また摘出された脾臓中においては,活性化早期のリンパ球の割合が高かった.術後,血液中における活性化リンパ球の割合は一過性に低下したが,術後3病日には再び増加し,術前値まで回復した。以上の結果より門脈圧亢進症患者においては活性化早期のリンパ球が脾臓に蓄積され,ある程度成熟した後に末梢血液中へ流出していく環境にあることが示唆された。
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