2007 Fiscal Year Annual Research Report
機能解剖学的解析による脳内てんかん原性ネットワークの解明とその診断手技の確率
Project/Area Number |
18591581
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
大石 誠 Niigata University, 医歯学総合病院, 医員 (00422593)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福多 真史 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (00361907)
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Keywords | 機能画像 / てんかん / 神経ネットワーク / 皮質脳波 / 脳磁図 |
Research Abstract |
本研究の目的は,難治性てんかんの外科治療の指標となりうる「てんかん原性域ネットワーク」の可視化に取り組むことにあった.てんかん外科症例を通して,脳磁図(MEG)の新たな解析手法や頭蓋内の皮質脳波のtopographic analysis,皮質間誘発電位の組み合わせにより,実際に大脳皮質間でてんかん性の電気的活動がどのように伝播しているか,また各モダリティーにて可視化された情報にどれだけ整合性があるかの検討を行い,治療成績の向上へ結びつく術前評価手法の開発に努めて来た.手術成績との関連付けは現在も進行中の作業である. これらの研究を通していくつかの具体的な結果に辿り着く事ができた.術後の長期成績と頭蓋内脳波記録およびMEGのRetrospectiveな検討にて,術後の発作予後規定因子として,それぞれの結果にある程度のパターンがあることが証明でき,その中で,腫瘍性病変に起因するてんかん性活動は,術中の皮質脳波のtopographic analysisにより切除範囲を決定できる可能性が示唆され,また側頭葉てんかんでは側頭葉内側構造と側頭葉底部皮質間に存在しうるてんかん原性ネットワークの一部を明らかにすることができた. 本研究で,軸索画像を統合して,これらのネットワークの画像化を進めて行く予定であったが,現状では技術的に細部の画像化まで至る事はできなかった.今後も継続研究してゆくことで,てんかん原性ネットワークの非侵襲的診断法の確立を目指して行きたい.
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Research Products
(3 results)