2007 Fiscal Year Annual Research Report
新規脳保護因子としてのC型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)の研究
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18591596
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
永山 哲也 Kagoshima University, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (40336334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新納 正毅 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (30172612)
宮田 篤郎 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60183969)
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Keywords | C型ナトリウム利尿ペプチド / PACAP / 血管内皮 / 神経細胞 / グルタミン酸 / 虚血 / アストロサイト |
Research Abstract |
これまでの研究で我々は、初代培養アストロサイトにおいてはPACAP添加によりCNPの発現が遺伝子レベル並びにペプチドレベルで用量依存・経時的に増大するのをRT-PCR及びCNP特異的RIAを用いて確認したが、PACAP以外のNGFやBDNFなどの神経栄養因子や、血管内皮においてCNPの生合成を増大させるIL-1βやTNF-α・TGFは、CNPの生合成を増大させないことがわかった。これらの結果から、中枢神経系におけるCNPの生合成機構は血管内皮など末梢組織におけるCNPの生合成機構とは異なることが明らかになった。 次に、初代培養アストロサイト及び神経細胞においてCNPの受容体であるGC-Bの遺伝子発現をRT-PCRにて確認し、CNP添加によりcyclic GMPが用量依存・経時的に活性化されることを確認した。近年、cyclic GMPの活性化による細胞保護作用が報告され、CNPのアストロサイトに対する細胞保護作用が示唆されているが、我々はアストロサイトに対するグルタミン酸の細胞毒性に対するCNPの細胞保護作用の有無について検討を行い、濃度依存的にグルタミン酸の細胞毒性に対し細胞保護作用を有することを確認した。 現在、我々はアストロサイトにおいて実験的虚血条件(低酸素・無グルコース・無血清)下培養に対するCNPの細胞保護作用の有無を検討しており、保護作用を有する傾向があることを確認している。
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