2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18591628
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
大野 貴敏 Gifu University, 大学院・医学系研究科, 准教授 (60281052)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 正志 岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (40260575)
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Keywords | EWS / Flil遺伝子 / オーロラキナーゼ / ユーイング肉腫 / 転写活性 |
Research Abstract |
今年度は、昨年度まで行ってきたEWS/Flil遺伝子がオーロラ遺伝子の発現を調節するメカニズムの研究をさらに進めた。 (1)ユーイング肉腫の臨床材料から蛋白を抽出し、Western blotによりオーロラが発現しているか検討した。。その結果、多くの症例においてオーロラが強発現していることが判明した。 (2)昨年度までの研究でEWS/Flilがオーロラ遺伝子のプロモーターを活性化することが判明した。すなわちオーロラAおよびオーロラB遺伝子のプロモーターをルシフェラーゼ遺伝子に組み込み、EWS/Flil遺伝子とともにNIH3T3細胞にコトランスフェクションし、ルシフェラーゼ活性を測定したところ、コントロールに比し、オーロラA、オーロラB遺伝子のいずれのプロモーターともに著明な転写活性化が認められた。そこでトランスフェクションするEWS/Flil遺伝子の量を様々に変えプロモーター活性を観察したところ、用量依存的にプロモーターの活性が増加することが判明した。 (3)次にオーロラAのプロモーターの様々な欠失ミュータントを作成し、それぞれの転写活性を観察したところ、-124から-75の領域が転写活性に重要であることが明らかとなった。 (4)EWS/Flilの結合部位と予想される遺伝子配列に変異を導入し、結合部位の同定を行ったところ-84の領域が結合部位であることが示唆された。 (5)ヌードマウスにヒトユーイング肉腫細胞を移植して作成した肉腫マウスモデルを使用して、オーロラキナーゼインヒビターの投与実験を行ったところ、腫瘍増殖は著明に抑制される傾向にあった。現在追加実験を施行中である。
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Research Products
(2 results)