2008 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の生活の質を低下させる筋骨格系退行変化の危険因子分析
Project/Area Number |
18591649
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
成澤 研一郎 University of Occupational and Environmental Health, Japan, 医学部, 講師 (20269062)
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Keywords | 脊柱変形 / 生活の質 / 日常生活動作 / 危険因子 / 質問票 |
Research Abstract |
本研究の目的は、高齢者のADL、QOLの低下に影響を与える筋骨格退行性変化因子の重み付けや、関連性をcross-sectionalに解析し、包括的に筋骨格退行性変化の危険因子を解明することである。本年度(平成20年度)は下記の如く、平成19年度に引き続き下記のデータ収集を行なった。 腰背部や下肢の疼痛や機能障害を訴え、産業医科大学病院整形外科を受診した患者のうち、50歳以上で、本研究の主旨を説明しインフォームドコンセントが得られた患者418名を平成18年度から20年度にエントリーし、解析可能な406名(男性205名、女性201名、平均年齢67.6 18.5才)を対象とした。理学所見、胸腰椎X線撮影、スパナルマウスによる脊柱アライメント計測のデータ収集を行った。初年度に開発したパソコン画面上でタッチパネル自動入力可能なソフトウェアを用いて、QOL調査票である腰背部痛VAS、Short Form 36(SF36)、Roland-Morris質問票、EuroQoL questionnaire (EQ-5D)、日本整形外科学会腰痛評価質問票(JOABPEQ)の各質問票調査を行い、腰椎、胸椎X線および脊柱アライメント計測器で脊柱のアライメントを評価し、脊柱弯曲異常と腰下肢痛およびADL,QOLとの関連の有無を解析した。 解析の結果、胸椎後弯増強、腰椎前弯減少、腰仙角の減少、胸腰椎にわたる弯曲の増強、変性すべりや変性側弯などの脊柱の弯曲異常は疼痛や下肢痛のみならず、様々なADL,QOLの低下にも関連していることが明らかになった。
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