2006 Fiscal Year Annual Research Report
破骨細胞におけるアポトーシス関連分子を介した機能調節メカニズムの解析
Project/Area Number |
18591652
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山本 基 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (00272584)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 栄 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (50282661)
門野 夕峰 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (70401065)
|
Keywords | 破骨細胞 / アポトーシス / Bcl-2ファミリー |
Research Abstract |
われわれはこれまでにBcl-2ファミリーに属するアポトーシス誘導分子Bimが破骨細胞のアポトーシスに重要な役割を果たすことを明らかにしている。初年度はBimに拮抗する抗アポトーシス分子のBcl-2ファミリーについて検討を加えた。 (1)マウス破骨細胞におけるBcl-2ファミリー分子の役割の検討 Bcl-2 familyにはanti-apoptotic familyであるBcl-2,Bcl-xL,Mcl-1,A1、proapoptotic familyであるBax,Bak,Bad,Bid,Puma,Noxaなど多数の分子が属する。これらの分子はお互いに相互作用しながら、アポトーシス調節蛋白複合体として細胞のアポトーシスを制御している可能性がある。本研究においてはレトロウイルスを用いた遺伝子高発現系、siRNAを用いた遺伝子ノックダウンを用いて、これらのファミリーの破骨細胞における役割を個々に検討するとともに、ファミリー全体としての役割を統合的に理解する。 a)Bcl-2,Bcl-xLの破骨細胞における内因性の発現確認 マウス骨髄細胞を採取し、M-CSF、RANKL刺激で破骨細胞へ分化させ、経時的に各分子のmRNAの発現(リアルタイムPCR)と蛋白レベルの発現(ウエスタンブロッティング)を確認した。 b)Bcl-2ファミリーであるBcl-2,Bcl-xLのクローニング、サブクローニング Anti-apoptotic Bcl-2ファミリーであるBcl-2,Bcl-xLのレトロウイルス発現ベクターを作成した。 c)small interfering RNA(siRNA)を用いたBcl-2、Bcl-xLの遺伝子発現抑制 遺伝子発現抑制系の実験のためBcl-2,Bcl-xLのsiRNAを作製し、遺伝子発現抑制をリアルタイムPCR,ウエスタンブロッティングで確認した。 d)Bcl-2ファミリーの破骨細胞分化・活性化・アポトーシスに対する影響 上記の方法で作成したレトロウイルスベクターを用いて、Bcl-2,Bcl-xLの過剰発現、遺伝子抑制が破骨細胞の生存に及ぼす影響を検討した。抗アポトーシス分子であるBcl-2,Bcl-xLを過剰発現すると破骨細胞の生存能は著明に亢進し、逆に遺伝子発現を抑制すると生存能が著明に減少した。
|
Research Products
(2 results)