2006 Fiscal Year Annual Research Report
自家骨とリン酸カルシウムを複合させる新規骨移植法の開発
Project/Area Number |
18591658
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
生越 章 新潟大学, 医歯学系, 助教授 (80323963)
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Keywords | 骨形成 / リン酸カルシウム / 骨髄細胞 / マイクロポアー / 表面構造 |
Research Abstract |
自家骨髄細胞を分離する遠心の条件を現在検討中である。すでに正常大腿骨をフィルターを内蔵させた遠心菅にいれて5分間遠心をかけることにより骨髄細胞を採取可能であり、かつこの細胞は容易に培養条件化で増殖することを確認した。したがって細胞とリン酸カルシウムを生体内に復帰させても十分骨芽細胞としての機能もちつつ増殖が可能であることが予想される。 また予備実験として樹立されたヒト骨芽細胞NOS-1をβ-TCP上に培養させることに成功しており、電子顕微鏡的観察より良好な骨様基質がβ-TCP上およびそのマイクロポアー内に形成されることを見出し論文発表をおこなった。 さらに良好な足場としてのリン酸カルシウムの至適条件を見出すべく研究を続行中である。具体的にはリン酸カルシウム材料のマイクロポアの有無が骨形成に大きくかかわることを明らかにし、マイクロポアが十分存在する材料によりすぐれた骨形成能力があることを発表した。(第26回日本骨形態計測学会)。マイクロポアが存在するとポア内部にコラーゲン線維の形成が起こることを電子顕微鏡的および光学顕微鏡的に証明し、おそらくはコラーゲン線維のみならずBMP, TGFなどの骨形成を促進させるタンパク質がポア内に吸着することにより強い骨形成をもたらすことを推測している。現在脱灰組織標本における免疫染色法の至適条件を模索中であり、抗ED1、ALP, osteopontin、コラーゲンI、III、BMP2,4,7等の抗体を用いて染色実験を重ねている。実際に骨髄細胞の添加で優位に骨形成が高まることも証明し発表した。(第26回日本骨形態計測学会)
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