2007 Fiscal Year Annual Research Report
脂肪由来の間葉系幹細胞を用いた関節軟骨修復法の開発とMRIによる組織評価
Project/Area Number |
18591679
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
山下 剛司 Teikyo University, 医学部, 講師 (80407915)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 佑一 帝京大学, 医学部, 教授 (10282485)
中川 晃一 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (30400823)
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Keywords | 関節病学 / 骨軟骨代謝学 |
Research Abstract |
平成19年度は、in vitroの滑膜組織内の脂肪細胞の軟骨分化能についての検討を行った。滑膜組織由来脂肪細胞は、軟骨分化誘導用培養液を用いた培養実験では、ウシ胎児血清を用いて培養した対照群(2.lug/ugDNA)と比して、約5倍のプロテオグリカン産生量の増加(10.3ug/ugDNA)、Sox-9・type-IIコラーゲン・アグリカンなどの軟骨分化を示唆するmRNAの約10倍から100倍の発現増加を有意に認めた。 次に、より軟骨への分化能を高めるため、軟骨細胞との共培養を行った。軟骨細胞と滑膜組織由来脂肪細胞が接触している条件と、多孔性の膜を用いて直接これら細胞間に接触を作らずに培養液を共通にした条件の両者を設定し実験を行った。結果、接触のある条件では、プロテオグリカン産生量の増加は認めなかったが、滑膜組織由来脂肪細胞由来と思われる、Sox-9・type-IIコラーゲン・アグリカンなどの軟骨分化を示唆するmRNAの有意な発現の約7-70倍の増加を認めた。一方で、接触のない条件においては、ポロテオグリカン産生量に差は認めなかったものの、同様にプロテオグリカン産生量の増加、Sox-9・type-IIコラーゲン・アグリカンの軟骨分化を示唆するmRNAの発現増加を認めた。滑膜組織由来脂肪細胞と軟骨細胞の共培養標本の組織像においては、コントロールとして用いた線維芽細胞と比して、トルイジンブルー染色で、軟骨細胞外基質の形成を示唆するメタクロマジーを呈する領域を多く認め、線維性組織の形成も軽度であった。以上より、滑膜組織由来脂肪細胞自体が軟骨分化能を有し、また軟骨細胞との共培養において軟骨分化を示すことが示唆された。
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Research Products
(2 results)