2009 Fiscal Year Annual Research Report
脂肪由来の間葉系幹細胞を用いた関節軟骨修復法の開発とMRIによる組織評価
Project/Area Number |
18591679
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
山下 剛司 Teikyo University, 医学部, 講師 (80407915)
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Keywords | MRI / 軟骨 / 脂肪 |
Research Abstract |
H21年度は、in vitroで作成した、ウサギ軟骨細胞と滑膜細胞由来の軟骨片のMRI撮像条件の検討を継続施行した。1.5TのMRIにおいて、5mmの軟骨片の細胞外基質濃度の定性的評価は可能であった。また、臨床的研究として、変形性膝関節症の患者に対して、単純レントゲンのkellgren Laurence分類とdGEMRICにおける細胞外基質濃度の相関性の有無を検討した。K-L分類grade1, grade2において、K-L分類と相関性が認められ、dGEMRICは、早期のOA診断において特に有用であることが示唆された。さらに、変形性膝関節症の患者に対して、単純レントゲンのkellgren Laurence分類とT2 mappingにおけるコラーゲン配列との相関性の有無も検討した。T2 mappingにおいても、dGEMRIC同様にK-L分類grade1, grade2において、K-L分類と相関性が認められた。 同一症例で比較すると、dGEMRICの方が、T2 mappingに比べてより早期の軟骨変性を描出しうる傾向が認められた。次に、前十字靱帯再建術を施行した臨床例についても検討した。部位別では、脛骨外側高原の軟骨の細胞外基質濃度が一定であるのに対し、大腿骨内側顆の軟骨の細胞外基質濃度は、術後一過性に低下しその後、術後9ヶ月で術前のレベルに改善することが示された。そのような、軟骨細胞外基質の可逆的な濃度変化は軟骨変性の進行していない例に認められ、受傷から長期経過例においては可逆的な回復は認められなかった。
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Research Products
(4 results)