2006 Fiscal Year Annual Research Report
脳由来神経栄養因子のプロモター配列に対するsiRNAを用いた鎮痛法の開発
Project/Area Number |
18591703
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
佐藤 哲文 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (40362975)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 正尚 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (20158380)
板野 義太郎 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (30127542)
森田 潔 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (40108171)
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Keywords | 脳由来神経栄養因子 / siRNA / 鎮痛法 / 遺伝子療法 |
Research Abstract |
難治性疼痛に大きく関与する神経栄養因子群に注目し、その中でも重要な役割を果たすと考えられるBrain Derived Neurotrophic Factor(BDNF)をとりあげ、ノックダウンすべき遺伝子のターゲットとした。BDNFにはサブタイプとして5つのエクソンがあり、慢性痛でも急性痛でもエクソン1が特異的に増加していることを確認し、エクソン1に対する2種類のsiRNAを作成した。 ラット左後肢足底にcomplete Freund's adjuvant(CFA)を皮下注射し、炎症モデルを作成した。CFA注入9日前にクモ膜下カテーテルを挿入した。CFA注入の7日前と2日前の2回、クモ膜下に2種類のsiRNAまたは生理食塩水を投与した。CFA注入前、1日目と2日目に疼痛反応をそれぞれの群で比較した。 結果として、2種類のsiRNA投与群は疼痛反応の減弱が認められた。しかし、この効果は統計学的には有意であるが、完全に疼痛を抑制するには不十分であった。この原因検索するため脊髄でのBDNFmRNAを測定したが、この発現を今回の投与量と回数では完全に抑制できていないことが確認できた。 現在の検討課題としてsiRNAが確実にBDNFをノックダウンする確認を培養細胞を用いて検討を進めている。培養細胞の基礎技術としてエクソン1を発現する可能性のあるCell lineを用い、その出現を確認する作業に取り組んでいる。現在は、Neuroblastoma由来、肝細胞癌由来、Brain-derived endothelial cell(cortex primary culture)を用いてエクソン1の出現をPCR法を用いて定量し確認している。
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Research Products
(2 results)