2008 Fiscal Year Final Research Report
Mechanism of Nerve Toxicity due to Local Anesthetic Agents
Project/Area Number |
18591709
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Anesthesiology/Resuscitation studies
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
TOTOKI Tadahide Saga University, 名誉教授 (20038722)
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Co-Investigator(Renkei-kenkyūsha) |
TAKASAKI Mitsuhiro 佐賀大学, 医学部, 准教授 (70236206)
KAKIUCHI Yoshinobu 佐賀大学, 医学部, 助教 (70363447)
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Research Collaborator |
KITAGAWA Norihito
ODA Mayuko
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Keywords | 局所麻酔薬 / 神経障害 / 分子会合 / 可溶化 / 溶血 / ニューロメーター / ラット |
Research Abstract |
(アミトリプチリンの神経毒性メカニズムの解明)アミトリプチリンによる不可逆的神経障害の原因をそのデタージェント作用による膜破壊であるという仮説を検証するため, (1)アミトリプチリンの分子会合濃度の定量, (2)モデル膜を破壊するアミトリプチリン濃度の滴定, (3)赤血球を破壊するアミトリプチチン濃度の滴定, 及び(4)ラットくも膜下腔への投与によって不可逆, 的神経障害をもたらすアミトリプチリン濃度の定量を行った。 アミトリプチリンの分子会合濃度, モデル膜破壊濃度および赤血球破壊濃度はそれぞれ0.46%, 0.35%, 0.3%であった。またラットの神経障害はアミトリプチリン0.3%以上の濃度で認められた。 アミトリプチリンの分子会合濃度, 膜破壊濃度および不可逆的な神経障害をきたす濃度がほぼ一致することからアミトリプチリンによる神経障害の機序はそのデタージェントとしての物性に深く関連していると思われた。 (ケタミンの神経毒性メカニズムの解明)ケタミンによる不可逆的神経障害の原因にデタージェント作用による膜破壊が関連しているかどうかを検証するため, (1)水溶液中でのケタミンの分子会合濃度の定量, (2)赤血球を破壊するケタミン濃度の滴定を行った。 ケタミンは0.1~2.5%の濃度範囲においては分子会合体を形成しなかった。また, 2.5%までの投与では溶血は認められなかった。このことから, ケタミンによる不可逆的神経毒性の発生機序は, 可溶化によるものではないと推察された。
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