2007 Fiscal Year Annual Research Report
脳下垂体ホルモンであるオキシトシンが敗血症の心筋および血管系統におよぼす影響
Project/Area Number |
18591721
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
芹田 良平 Keio University, 医学部, 助教 (50245594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森崎 浩 慶應義塾大学, 医学部, 准教授 (60182226)
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Keywords | oxytocin / ラット敗血症モデル / 心機能 |
Research Abstract |
平成19年度は、Lipopolysaccharideにより誘導されたラット敗血症モデルを用い、敗血症早期より脳下垂体ホルモンであるoxytocinを投与することで、敗血症心筋の心機能を改善するかをコンダクタンスカテーテルで評価した方法:ラット(Wister系ラット雄330〜360g)を、pentobarbital麻酔下に内頚動静脈にカニュレーションを行い、続いて、気管切開し、人工呼吸管理を行なった。次に、内頸静脈カテーテルより生理的食塩水を10ml/kg/hrで投与を開始した。その後、lipopolysaccharide(LPS)10mg/kgを静注した。LPS投与後、oxytocin投与群、生食投与群の2群に無作為に分け、oxytocin投与群には、oxytocin151U/kgを緩徐に投与し、その後は51U/kg/hrで持続的に投与した。生食投与群には同量の生食を内頸静脈カテーテルから投与した。その後、内頚動脈カテーテルより、圧センサー付コンダクタンスカテーテルを挿入した。心機能の測定は、LPS投与前から開始し、1時間ごとに行なった。結果:oxytocin投与群は、生食群に比較し、約20%高い心拍出量を保った。また、心収縮力の指標であるEmaxはoxytocin投与群では良く保持された。 結語:ラット敗血症モデルにおいて、oxytocinの投与は心機能を維持する可能性が示唆された。
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