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2006 Fiscal Year Annual Research Report

肺高血圧におけるニューパラダイムの構築と治療開発の戦略

Research Project

Project/Area Number 18591726
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionJikei University School of Medicine

Principal Investigator

上園 晶一  東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (10291676)

Keywords肺高血圧 / リモデリング / 核酸医薬 / KLF5 / Egr-1 / 核内転写因子
Research Abstract

本研究の目的は、(1)肺血管のリモデリングに共通する核内転写因子の発現を遺伝子レベルで制御する、(2)それによって、内膜の増殖や血管の炎症を抑え、肺血管リモデリングの進展を抑制する、(3)その結果、肺血管リモデリングの臨床像のひとつである肺高血圧を治療する、ということである。この仮説が正しいことを検証することで、肺高血圧における炎症仮説という新たなパラダイムを構築できる。
2年間の研究の初年度にあたる平成18年度において明らかにしたことは以下のように要約できる。
(1)研究代表者が確立したモノクロタリン誘発性肺高血圧幼若ラットモデルにおいて、肺高血圧の程度と肺血管の炎症像(新生内膜肥厚)とよく相関した。つまり、炎症が強いほど、言い換えれば、新生内膜肥厚が顕著なほど、肺動脈圧は高くなった。肺血管における重要な核内転写因子であるEgr-1のデコイを投与すると、新生内膜肥厚の形成が抑制され、その結果、肺高血圧の程度は減弱した。(3)減弱の程度は40-50%であったので、肺血管リモデリングに関連する核内因子で、Egr-1以外のものの存在が強く疑われた。他のラボからの報告を考えると、KLF5が重要である可能性が高いと予想した。
(2)核内転写因子KLF5はAm80という経口薬剤によって、高率に抑制されることが明らかになった。KLF5は新生内膜を誘導する最も重要な転写因子であるということを考えると、Am80は、肺高血圧症の治療に有用であると推測できる。この仮説を検証するための実験を開始する予定である。

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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