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2007 Fiscal Year Annual Research Report

肺高血圧におけるニューパラダイムの構築と治療開発の戦略

Research Project

Project/Area Number 18591726
Research InstitutionJikei University School of Medicine

Principal Investigator

上園 晶一  Jikei University School of Medicine, 医学部, 教授 (10291676)

Keywords肺高血圧 / リモデリング / 核酸医薬 / Egr-1 / アミバロテン
Research Abstract

本研究の目的は、(1)肺血管のリモデリングに共通する核内転写因子の発現を遺伝子レベルで制御する、(2)それによって、内膜の増殖や血管の炎症を抑え、肺血管リモデリングの進展を抑制する、(3)その結果、肺血管リモデリングの臨床像のひとつである肺高血圧を治療する、ということである。この仮説が正しいことを検証することで、肺高血圧における炎症仮説という新たなパラダイムを構築できる。
2年間の研究の2年目にあたる平成19年度において明らかにしたことは以下のように要約できる。
(1)研究代表者が確立したモノクロタリン誘発性肺高血圧幼若ラットモデルにおいて、肺高血圧の程度と肺血管の炎症像(新生内膜肥厚)とよく相関した。つまり、炎症が強いほど、言い換えれば、新生内膜肥厚が顕著なほど、肺動脈圧は高くなった。肺血管における重要な核内転写因子である Egr-1のデコイを投与すると、新生内膜肥厚の形成が抑制され、その結果、肺高血圧の程度は減弱した。この結果からEgr-1デコイは、肺血管リモデリングの進行を抑制し、肺高血圧の進展を防ぐことが可能であると結論付けられる。この結果を英文論文にまとめ、現在、英文雑誌に投稿中である。
(2)核内転写因子 KLF5はアミバロテンという経口薬剤によって、高率に抑制されることが明らかになった。KLF5は新生内膜を誘導する最も重要な転写因子であるということを考えると、アミバロテンは、肺高血圧症の治療に有用であると推測できる。アミバロテン入りの飼料を用いて、MCT誘発性の肺高血圧に治療効果があるかどうか検討した。用量-反応曲線を作るべく、アミバロテンの用量を変えて、肺動脈圧を測定したが、われわれが用いた用量では、充分な肺動脈圧抑制効果は得られなかった。むしろ、アミバロテンの高用量投与によって、ラットは21日生存できず、アミバロテンには毒性があることが明らかになった。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Remarks (1 results)

  • [Remarks]

    • URL

      http://www.lifescience.jp/ebm/PDEIII/masui/masu54/1.htm

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Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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